転職活動をしている方であれば、「できれば大手に行きたい」とお考えになる方も多いのではないでしょうか。
しかし一方で、「中小企業で働いている自分が大手に行けるのか」と自信がない方もいるかもしれません。
そんな方もご安心ください。中小企業から大手企業への転職を成功させる方はたくさんいます。
そこで今回は、
- 中小から大手へ転職させた人の共通点
- 中小企業出身者が評価されやすいアピールポイント
- アピールの時の注意点
の3つをご紹介します。
また、最後に改めて大手企業のメリットとデメリットをまとめました。
大手企業へ入ってから納得のいく働き方ができるように良い面・悪い面を理解しておきましょう。
中小企業から大手企業への転職を成功させる人の共通点
まず、中小企業から大手企業への転職は十分可能ですが、簡単なものではありません。
その中で、上手く転職を成功させた人は、共通して「前職経験をうまくアピール」しています。
以下の章では、中小企業で積んだ実績を、大企業の面接官に上手くアピールするコツをご紹介します。
中小企業での取り組みが大手企業で評価されることは多々あるので、ご自身と比較しながらお読みください。
中小企業から大手への転職で評価される実績
それでは、中小企業でのどのような経験が大手で評価されるでしょうか。ここでは、中小企業ならではの経験で代表的な3例ご紹介します。
- 幅広い業務の経験
- 難易度の高いマネジメント経験
- (エンジニアやデザイナーの場合)開発したサービス
詳しく見ていきます。
幅広い業務の経験
中小企業の場合、入社してから「労務管理」「広報」「販促企画」「経理」「総務」といった幅広い業務を経験していることがあります。
部門ごとに仕事が細分化されている大企業だと、仕事全体の流れを把握していない社員も多い中、自然と組織全体を見る癖がついている点が評価につながります。
難易度の高いマネジメント経験
中小企業では人材が不足していることもあり、若いうちから管理職でマネジメント経験を積む場合も多いです。
大企業では、部下に優秀な社員が集まっている場合も多いため、一般的に、中小企業でのマネジメントの方が難易度が上がります。
個々のメンバーの強みを引き出すといった、マネジメント手法を工夫した経験は高く評価されます。
(エンジニアやデザイナーの場合)開発したサービス
スキルが大切な職種であれば、所属が大手企業でも中小企業でも大きな影響はありません。あなたが作ったプロダクトやその難易度が評価されます。
中小企業出身者が大企業にアピールする際の注意点
この章では、応募者の方が中小企業で培った力をアピールする際の注意点を2つご説明します。
- 志望動機を念入りに作り上げよう
- 仕事の中で工夫したポイントをアピールしよう
詳しく解説していきます。
志望動機を念入りに作り上げよう
志望動機では、前章を参考に、あなたの経験や知識を洗い出し、転職先企業でどのように活用できるかを示します。そして、「入社後にどのような形で活躍したいか」という入社意欲につなげます。
この志望動機で注意していただきたいのが、「なぜ当社でなければならないのか」という点です。大手企業へ転職を目指す場合、「有名だから」「企業規模が大きいから」といったことを言ってしまいがちです。
しかし、この理由では「大企業ならどこでもよい」と思われる可能性があるので、もっとその企業ならではの深い志望動機を考えましょう。
仕事の中で工夫したポイントをアピールしよう
中小企業に勤めてきた場合、実績をお金で示すことが難しくなります。自分の仕事で生み出すことができるコストインパクトは事業規模に比例するからです。
例えば、製造現場のコストダウンを図る場合、大企業では一つの工程を最適化するだけで、年間何千万の利益が出ることも普通です。
しかし、中小企業では製造ライン1つにかかるお金の規模が格段に違うため、少々の改革では大きな利益につながりません。
このように、お金で実績を示そうとする場合、どうしても中小企業では見劣りしてしまいます。
しかし、落ち込む必要はありません。
中小企業では、予算が潤沢でない中、自分自身のアイディアや行動力で成果をあげる必要があります。限られた資源の中で工夫した経験とそのプロセスを伝えるようにしましょう。
大手企業のメリット・デメリットまとめ
最後に、大企業のメリットとデメリットを確認しておきます。大企業だからと言って良い面ばかりではなく、悪い面もあることは知っておきましょう。
大手企業のメリット
大手企業への転職を目指している方であれば、ご存知だと思いますが、改めて確認します。
- 福利厚生が充実している
- ネームバリューや社会的信用がある
- 給与水準が高い(ボーナスを含む)
- 経営や将来性が安定している
- 労働時間や休暇制度が充実している
- 人事制度が整っている(評価・昇進・研修など)
大手企業のデメリット
転職が成功した時に、大企業ならではのデメリットに対して驚かないようにしておきましょう。
- 同期や同僚が多く昇進が難しい
- 一人一人の実績が見えづらい
- 社風や企業文化が根付いており、改革しづらい
- 従業員が多く、だれが何の仕事をしているか分からない
- 社員の声が経営層に届きにくい
中小企業出身の強みを理解して大手への転職を
中小企業で培われる「不利な条件下での工夫力」は大企業で大きく評価されます。
ただし、知名度が高くない中小企業の場合、第一に現職が「どんな会社か」「どんな商品か」を採用担当者が理解できるようにする準備が必要です。
あなたのキャリアを知るために前提となる情報を応募先企業に伝えたうえで、自分の強みをアピールできると正当な評価につながる確率も高くなるでしょう。