転職エージェントは転職活動の大きな味方です。
しかし、その選び方を間違えると逆効果になってしまうケースもあります。
転職エージェントを上手に使って転職活動を成功させるために、正しいエージェントの選び方を知っておくことは非常に重要です。
今回は、転職エージェントの選び方を徹底的に解説していきます。
転職エージェントは「キャリアコンサルタント」で決まる
転職エージェントを選ぶ時に最も重要なのは、「いかに優秀で相性の良いキャリアコンサルタントに出会えるか」と言っていいでしょう。
転職エージェントの大きなメリットの一つは、自分では思いもよらなかった業界や企業との出会いを提供してくれることです。
しかし、担当してくれるキャリアコンサルタントの実力は人によって異なります。
いくら転職エージェント(人材紹介会社)自体が豊富で良質な求人を持っていても、肝心の担当者の知識が浅かったり、求職者の立場に立った提案をしてくれなければ、良い企業との出会いは生まれません。
そのため、転職エージェント選びは、優秀なキャリアコンサルタントを見つけることだと理解しておく必要があります。
自分に合った転職エージェントの選び方のコツ
それでは、良い転職エージェント・キャリアコンサルタントはどのように見つけていけばいいのでしょうか。
選び方のコツ①:複数登録で比較しながら絞り込んでいく
能力が高いエージェントを見定めるために、複数の転職エージェントに登録して比較するのが鉄則です。
エージェント1社の登録だけでは、担当アドバイザーの実力が高いのか低いのか見定めるのは難しいでしょう。
複数社掛け持ちして、実際にキャリア面談を受けてみることで比較対象ができます。
その中で自分が合うと思ったエージェント2〜3名に絞り込んで転職活動をしていくのがおすすめの選び方です。
選び方のコツ②:コンサルタントの良し悪しを見極める
初めて転職エージェントを利用する方の中には、どのような点に注意してエージェントを見極めればいいか分からないという方も多いと思います。
ここでは、優秀なキャリアコンサルタントとダメなキャリアコンサルタントの特徴をご説明します。
《優秀なキャリアコンサルタントの特徴》
- 求職者のキャリア形成を第一に考えてくれる
- 応募先企業の社風や雰囲気、働き方に精通している
- よく話を聞いてくれて、希望条件に沿った案件を何度も探してくれる
- 企業へ入社するメリットだけではなく、デメリットも伝えてくれる
- 履歴書や職務経歴書の添削、個別企業の面接対策を行ってくれる
《ダメなキャリアコンサルタントの特徴》
- キャリア相談をしてないのに、適当に求人紹介をしてくる
- 希望条件と違う企業や内定が決まりやすい企業ばかり勧めてくる
- とにかく大量応募を促してくる
- 応募先企業の仕事内容などの知識が乏しい
- 内定決定を急かしてくる
選び方のコツ③:担当者がハズレなら変更依頼する
実際に面談に行って「この担当はないな」という場合の対応方法をご説明します。
大手転職エージェントの場合、担当のキャリアコンサルタントがダメでもエージェントが保有している案件は豊富にあります。
担当から紹介されなかっただけで、実はその案件の中に求職者の希望に合った求人が埋もれているかもしれません。
そうした時は、「担当者の変更」をお願いするようにしましょう。
大手エージェントであれば、基本的に担当者とは別の窓口から担当を変更したいと申し出れば別の担当者に変更してくれるところがほとんどです。
気まずい気持ちもあるかもしれませんが、エージェント側も転職が内定決まらなければ収益になりません。
むしろ、担当変更によって求職者の決定可能性が高くなるのであれば変更を申し出てほしいと思っています。
「担当変更してもやはりダメ担当に当たってしまった」「大手ではなく小規模エージェントで担当変更が難しそう」という場合は、別の転職エージェントに切り替えましょう。
切り替えの時は、「申し訳ございませんが、転職をするか否か改めて考え直したいので、しばらく求人の紹介は控えて頂けますと幸いです。」といったメールを送ればOKです。
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転職エージェントに手厚くサポートしてもらうコツ
良いキャリアコンサルタントを見つけることが出来たら、出来るだけその担当から手厚くサポートしてもらいたいですよね?
しかし、エージェントは常に複数の求職者の対応をしているため、誰にでも最優先で対応してくれるわけではありません。
ここでは転職エージェントに優先的に対応してもらうためのポイントをご紹介します。
キャリアアドバイザーがサポートしたくなる人とは?
基本的に優秀なキャリアアドバイザーほど、多数の転職希望者のサポートを同時並行で進めています。
アドバイザーとしては、転職希望者が紹介先の企業へ入社が決まって初めて売上が生まれます。
つまり、転職成功確率が高い人から優先的にサポートしていくインセンティブが発生します。
まとめると、アドバイザーがサポートしたくなるのは以下の2つに当てはまる人のことです。
- すぐに転職する意思があるか
- 転職の目的が明確になっているか
裏を返すと「なんとなく転職を考えている」「漠然ともっと条件の良い会社に転職したいと考えている」といった人に対しては、キャリアアドバイザーのサポートは手薄になる傾向があります。
もちろん、すぐに転職する意思があると伝えたからといって、転職エージェントから紹介された企業に必ず入らなければいけないわけではありません。
自分の目的に合った希望の企業が見つかれば、すぐに転職しても良いというスタンスの人ほどエージェントのサポートにも力が入ります。
応募企業へPRしてもらうために守りたい2つのマナー
実際に紹介された求人にエントリーをする際、エージェントは求職者のアピールポイントをまとめた推薦状を作成します。
上手く企業に売り込めるかはエージェントの力量が問われるところですが、求職者側でも注意しておきたい点があります。
- 素早いレスポンスを心がける
- 嘘をつかない
の2点です。
まず、レスポンスの早さは非常に大切です。
転職エージェントの目線から考えて、レスポンスが遅い人と早い人、企業に紹介したくなるのはどちらの求職者かはお分かりですね。
また、転職エージェントは求職者のサポーターとして企業とのやりとりを代行してくれたり、企業へ求職者のアピールをしようと真剣です。
もしあなたがこれまでの経歴に嘘をついていたとしても、エージェントはそれを信じて企業へ紹介してくれます。
仮に内定が決まったとしても「言ってたことが違うじゃないか」となれば、企業側も、紹介した転職エージェントも、求職者自身も不満を感じる結果になってしまいます。
転職エージェントは一緒に転職活動を進めてくれる心強いサポートということを理解して嘘はつかないようにしましょう。
転職エージェントの種類・特徴まとめ【総合型・特化型・小規模型】
最後に転職エージェントはいくつかの種類に分類されることを理解しておきましょう。
転職エージェントは、主に「総合型エージェント」「特化型エージェント」「小規模・個人事業型」の3つに分類されます。
以下でそれぞれの特徴と代表的なエージェントをご紹介します。
総合型エージェント
総合型エージェントは、業界や職種を横断して大量の案件を扱っている、大手の人材紹介会社です。
膨大な企業を保有しているので、多くの求人を紹介してくれるメリットがある一方で、特定業界の専門知識については疎い傾向もあります。
代表的な総合エージェント
- リクルートエージェント
人材紹介の最大手です。非公開求人が100,000件以上と業界最大級の案件数を誇ります。転職支援実績No.1と地域、業界、業種、職種問わず、オールラウンドに強い転職エージェントです。
- DODA
人材大手のパーソルキャリアが運営する、売上高業界2位の大手転職エージェント。求人総数100,000件で内80%〜90%が非公開求人と案件量も豊富です。職務経歴書、面接対策などのサポートも充実しています。
- マイナビエージェント
新卒就職で圧倒的な知名度を誇るマイナビが運営する、20代・30代の求人に強みを持つ転職エージェントです。若年層・第二新卒ポジションの転職実績が豊富です。
特化型エージェント
業種や職種、年代、地域に特化して専門的なサポートを行ってくれるエージェントを特化型エージェントと呼ばれます。
業界知識が豊富なアドバイザーが多く、その業界ならではの情報や選考対策をしてくれるのが強みです。
ただし、求人案件数は総合型エージェントと比べると少ないと言えます。
代表的な特化型エージェント
- レバテックキャリア
IT・Web系のエンジニア・クリエイターに特化した転職エージェント。エンジニア市場の動向や技術に詳しいキャリアコンサルタントがサポートしてくうれます。
現役エンジニアによる社内講習を行うなど、キャリアコンサルタントのスキルアップ制度も整っています。
- クリーデンス
「DODA」や「an」を運営するパーソルキャリアが手がける、アパレル・ファッション業界専門の転職エージェントです。
大手アパレル会社やセレクトショップ、ラグジュアリーブランドなど2,800件以上の求人を取り扱っています。
- マスメディアン
広告・マスコミ業界に強みを持つ転職エージェントです。
マーケティング関連の専門誌を発行する宣伝会議のグループが運営しているため、業界内の強いコネクションが特徴です。
求人数も約3,000件と豊富に取り扱っています。
小規模、個人事業型エージェント
人材業界で活躍したきた人が独立して立ち上げた人材紹介会社も多数あります。
紹介案件数は総合型、特化型エージェントと比べて劣るものの、企業との繋がりが強く、人事担当者などと精通しているケースも多いので、内部の事情や企業ならではの選考ポイントなど詳しい情報を仕入れることが可能です。
企業側の開拓とキャリアコンサルタントを1人で両方兼ねているケースがほとんどなので、良いエージェントであれば手厚いサポートを受けることができます。
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エージェントを上手に選んで納得いく転職活動を!
繰り返しなりますが、転職エージェントはキャリアコンサルタントの質によって大きくサービス内容が左右されます。
まずは、良いキャリアコンサルタントと出会えるように複数エージェントに登録してみるのがおすすめです。
ただし、どんなに良いキャリアコンサルタントと出会えたとしても最終的に転職するか否かを決めるのはあなた自身です。
転職することが目的になって、当初の転職理由を忘れることがないようにしましょう。
転職エージェントを上手に活用して良い転職活動にしてください!
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