転職活動をしている方の中には、転職エージェントを利用しようと考えている方も多いのではないでしょうか。
今回は、転職エージェントを活用する際の流れやメリット・デメリットをご紹介します。
マイナビ転職、エン転職、DODA、リクナビNEXTなどの求人サイトと比べた時の転職エージェントメリット・デメリットを知っておくことで、自分に合った転職活動の進め方が見つかるはずです。
本記事でエージェント活用の特徴を理解し、ぜひ皆さんの転職活動のヒントにしてください。
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転職エージェント(人材紹介会社)とは?
転職エージェントは、一般的に人材紹介会社と呼ばれます。転職希望者のアドバイザーとして、様々なサポートをしてくれる存在です。
求職者ひとりひとりに担当が付き、求人紹介から応募後の企業やりとり、入社サポートなど、転職活動の一通りの工程をサポートしてくれます。
一方で、企業からも詳しい求人情報を聞き、その会社が求める人物像に合った求職者を紹介しています。
求職者と求人企業を繋ぐ架け橋的な役割を担っているのが、転職エージェントです。
代表的な転職エージェントとしては、リクルートエージェント、DODA、マイナビエージェント、エンエージェント、パソナキャリア、JACリクルートメントなどが挙げられます。
転職エージェントの使い方と利用の流れ
転職エージェントを使った転職活動は、主に以下の流れで進んでいきます。
- エージェントへ登録、面談日の調整
- アドバイザーと面談・カウンセリング
- 求人紹介
- 求人企業へエントリー
- アドバイザーによる面接対策
- 求人企業との面接・内定
1.エージェントへ登録、面談日の調整。
まずは、転職エージェントに登録をしましょう。
登録時は、「個人情報」「職務経歴」「転職先の希望条件」などの情報を入力します。登録完了後、エージェントから面談日の案内がきます。
平日の夜や土曜の日程調整も可能です。対面面談が難しい場合は、電話面談をしてくれる場合もあります。
2.アドバイザーと面談・カウンセリング
担当キャリアアドバイザーと面談を行います。今回の転職理由やこれまでの職務経験・スキル、希望条件をアドバイザーに伝えます。
面談は、転職希望業界の業界理解を深めたり、転職に関する疑問を払拭する良い機会です。
不安なことがあれば、どんどんアドバイザーに質問をぶつけましょう。より具体的なアドバイスをもらうために、面談前に履歴書や職務経歴書を用意しておくのがおすすめです。
3.求人紹介
担当が皆さんの希望に沿った求人を紹介してくれます。
転職エージェントでは、転職サイトには掲載していない独自の非公開求人を扱っていることが多くあります。扱っている求人数や求人内容は、エージェントによって様々です。
4.求人企業へエントリー
興味がある求人があれば、エントリーをしてみましょう。エントリーの際は、転職エージェントが、あなたを企業へPRするための推薦状を作成してくれます。
その他、職務経歴書などの応募必要書類の添削を担当アドバイザーにお願いすることも出来ます。その後の企業との面接日程調整もエージェントが代行してくれます。
5.アドバイザーによる面接対策
エントリーした企業との面接日程が決まったら、キャリアアドバイザーに面接対策を頼みましょう。
面接に向けてのアドバイスや模擬面接を実施してくれます。
6.求人企業との面接・内定
内定が決まったら、後は入社準備です。
エージェントが、入社日のスケジュール調整や退職手続きといった入社までのサポートをしてくれます。
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転職エージェントを活用するメリットとは
転職希望者が転職エージェントを利用するメリットは多くあります。
エージェントを使うべきかどうか迷っている方や、1人での転職活動が不安な方は、ぜひ参考にして下さい。
プロのキャリアコンサルタントに無料で相談できる
転職エージェントの専任コンサルタントが、無料で皆さんのキャリア相談にのってくれます。
基本的にエージェントは、求職者の採用が決まった際に求人企業から報酬を受け取っているため、求職者の方には転職支援サービスを無料提供している企業がほとんどです。
志望業界や行きたい会社が決まっている方はもちろん、将来のキャリアプランが不明瞭な方でも活用可能です。
転職に関する悩みは中々1人では解決できないもの。「自分のキャリアのこんな部分が企業から評価されるんだ」「この業界でもスキルを活かせるかもしれない」等、1人では分からなかった強みや長所に気付けるかもしれません。
今後のキャリアが明確な場合は、キャリアコンサルタントがあなたの要望に合った様々な企業を紹介してくれます。
一部有料の企業もあるようですが、基本的にほとんどの転職エージェントが無料提供しているので、活用しない手はないと思います。
一般に公開されていない非公開求人を紹介してもらえる
転職エージェントは、転職サイトやハローワークに掲載されていない非公開求人を保有していくケースが多くあります。
その中から自分に合った企業を紹介してくれるため、キャリア選択の幅を広げることが出来ます。
面倒な手続きを全て代行してくれる
担当コンサルタントが、求人企業へのエントリー手続き、面接日程の調整、給与や配属先の交渉、入社日の調整などを代行してくれます。
求人企業にあなたをオススメしてくれる
転職エージェントがあなたの推薦状を書いてくれます。第三者の視点で、あなたの経験やスキル、人柄を伝えるため、企業への重要なPR材料となります。
また、基本的に転職エージェントは、面接が終わると企業の人事担当者と連絡をとります。
そこで、面接では伝えきれなかったあなたの魅力をあなたに代わって伝えてくれます。
社内の雰囲気や文化等の内部事情を知れる
求人サイト等に掲載されている情報だけでは分からない、その企業ならではの内部情報を知ることが出来ます。
給与や仕事内容だけではなく、社内の雰囲気を知っておくことは、入社後のミスマッチ防止にも繋がります。
職務経歴書の添削や面接対策を受けられる
転職活動に慣れていない場合、転職エージェントの書類添削や面接対策はとても有効です。
初めての転職活動や異業界へのキャリアチェンジを考えている場合は、ぜひ活用することをおすすめします。
志望動機や転職理由、将来のキャリアプランなど一般的な面接の質問内容を改めて整理できたり、企業毎の個別の面接ポイントや面接官のスタンスなどを聞くことも出来ます。
これらのフォローを受けることで、面接通過率にも大きく影響してくるはずです。
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転職エージェントを活用するデメリットとは
一方、転職エージェントを利用する際に気を付けた方がいいことは何でしょうか。
エージェント側の裏事情を知り、彼らがどのようなインセンティブで働いているのかを理解した上で上手にエージェントを活用しましょう。
エージェントを介在することで転職に時間がかかる
キャリアアドバイザーが面談やアドバイスなどのサポートをしてくれる一方で、転職までに時間がかかるケースがあります。
エージェントは、企業とあなたの間に立ち、双方とやりとりをしながら選考を進めていきます。
選考中もアドバイザーと面接振り返りや次回対策をしていくので、サポートが手厚い反面、転職活動の進み具合が遅くなってしまう可能性があります。
自分に合う会社ではなく、エージェントが薦めたい会社を紹介される可能性がある
転職エージェントは、求職者の採用が決まった際に求人企業から報酬を受け取っています。
通常、エージェントが受け取る金額は、紹介した求職者がその企業で採用された際の年収の〇〇%が相場です。
そのため、エージェント側も報酬が高い企業に採用が決まってくれた方がビジネス的にはメリットがあります。
こうした背景もあり、担当コンサルタントによっては、あなたに合っている仕事かどうかという観点ではなく、受け取る報酬が高い企業を薦められる可能性があります。
もし担当コンサルが親身になって話を聞いてくれていない、信用できないと感じたら、別の担当に変えてもらう、エージェント企業を変えるなど、一度見直しをした方がいいかもしれません。
エージェントによって紹介求人に偏りがでることがある
転職エージェントによって、得意としている業界・職種にバラつきがあります。例えばIT業界には詳しいけど、広告業界には詳しくないといったことがありえます。
場合によっては、エージェントの得意業界の求人ばかり紹介されるといったケースもありますので、転職エージェントを選ぶ時には、希望業界に詳しいエージェントを見極めてから利用することが大切です。
転職エージェントは使うべき?ケース別おすすめ活用方法まとめ
それでは結局、転職エージェントは使うべきなのでしょうか。
上記の通り、転職エージェントには良い面も悪い面もあるため、一概にどちらとは言えません。
ご自身のキャリアプランや転職活動中の状況に合わせて、上手く活用することが重要です。ここでは、どのような方が転職エージェントを活用すると良いか、ケース別で活用方法をまとめてみました。
将来のキャリア設計が明確に決まっていない方
転職希望者の中には、「転職は考えているけど、行きたい業界やチャレンジしたい仕事が漠然としている」という人も多いと思います。
そうした場合に、転職エージェントのカウンセリングは効果的です。カウンセリングを通じて、キャリアの棚卸しや現在の市場価値を知ることが出来ます。
ぼんやりしていた自分のキャリアが明確に見えてくるかもしれません。
「業界が決まっていないのにエージェントとの面談をしても良いのか不安・・・」という話もよく聞きますが、キャリアカウンセラーはそういった方の相談にものってくれます。無料カウンセリングはぜひ活用したいところです。
未経験の業界にチャレンジしたい方
これまで経験を積んできた業界と全くの異業界に転職を考えている場合は、まず第一に情報収集が重要になります。
業界知識があやふやなまま転職活動をしてしまうと、いざ入社したら全然イメージと違った、ということになりかねません。最悪の場合、入社後の早期離職を招いてしまう可能性もあります。
この場合、希望業界の事情に詳しいエージェントから、仕事内容や必要なスキルなどの情報収集してみましょう。
業界の裏事情や企業独自の風土など具体的な仕事イメージを湧かせることが出来ます。
自分のキャリアが希望業界でも活かせるのか、といった適性を客観的に知る機会にもなります。
仮に、想像していた業界と違ったり、現状スキルでは転職が難しかったり、希望業界を断念するという結論になったとしても、求職者にとってはプラスの出来事。
こうした場合、コンサルタントからも同様の経験が出来る類似業界・企業の紹介をしてもらえます。
【関連記事】未経験業界・職種の志望動機はどう書けばいい?
仕事を続けながら転職活動をしたい方
転職サイトに登録したのはいいものの、日々の仕事に追われて、選考が全く進んでいないという方にとっても、転職エージェントはおすすめです。
エージェントは、応募手続きや企業とのやりとり、入社前のサポートなどを代行してくれます。日々の仕事が忙しくて自分1人では中々企業との連絡がこまめにとれない、という方はエージェントを活用するのも一つの方法です。
転職エージェントを使って納得のいく転職活動をしよう
転職エージェントのメリット・デメリットはお分かり頂けましたでしょうか?
転職エージェントと上手に付き合うことで、あなたの転職成功率を大幅にアップさせることも可能です。
最後に、転職エージェントを活用する際の注意点をお伝えします。
転職活動中の方の中には、「現在、応募している企業の面接対策をしてもらいたい」「既に求人サイトから応募をした会社がどういう会社か聞きたい」という方もいるかもしれません。
エージェントは、自分たちが紹介した求職者の採用が決まった場合のみ求人企業から報酬を受け取ることが出来るので、このような場合は転職エージェントの登録をお断りされるケースがあります。
活用開始前には、別経路でエントリーをしていないか再度確認しましょう。
転職活動は、転職エージェントに限らず、求人サイトを利用したり、知人から紹介してもらったりと色々な方法があります。
それぞれのメリット・デメリットをしっかりと把握した上で、自分の状況に一番合っている方法を選ぶことが大切です。納得いく転職活動をするために、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
エージェント以外の転職先の探し方を知りたい人は以下記事もご参考ください。
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