証券会社の年収ランキングを発表します!
野村證券や大和証券など、証券会社は稼げる!というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
ここでは、そんな証券業界の年収ランキングから業界全体の動向や今後の課題などを説明します。
まあ、残業時間や有休日数の情報もまとめています。証券業界への就職・転職を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
証券会社の平均年収ランキングTOP5
第5位 みずほ証券
- 営業収益 3,814億円
- 経常利益 432億円
- 従業員数 7,554名
- 本社 東京都千代田区大手町1-5-1 大手町ファーストスクエア
- 設立年 1917年
みずほフィナンシャルグループの証券戦略の中核を担っています。国内262拠点、海外9拠点を持ち、社債市場に強みを持ちます。債券・為替アナリスト・エコノミスト人気投票では2年連続で1位を獲得しました。
東京ディズニーランドのオフィシャルスポンサーでもあります。
第4位 三菱UFJ証券ホールディングス 980万円
- 営業収益 3,769億円
- 経常利益 842億円
- 従業員数 7,645名
- 本社 東京都千代田区大手町1-9-2 大手町フィナンシャルシティ グランキューブ
- 設立年 2010年
1994年に三菱グループの入りし、国内では三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社などを傘下のグループ会社として持ち、アジア・北米・欧州にも傘下グループ会社を持ちます。
第3位 SMBC日興証券株式会社 1,016万円
- 営業収益 3,974億円
- 経常利益 949億円
- 従業員数 1,0,561名
- 本社 東京都千代田区丸の内3-3-1
- 設立年 2009年
SMBC日興証券株式会社は、米国投資銀行シティグループの日本法人の親会社経て、その後三井住友フィナンシャルグループの傘下となりました。
第2位 大和証券グループ本社 1,045万円
- 営業収益 7,126億円
- 経常利益 1,556億円
- 従業員数 14,791名
- 本社 東京都千代田区丸の内一丁目9番1号 グラントウキョウ ノースタワー
- 設立年 1999年
大和証券グループは、リテール、グローバル・マーケッツ・グローバル・インベストメント・バンキング、アセット・マネジメント、投資のコア事業を中心としています。証券会社の中では、国内2位を誇ります。
2009年に大手金融期間で初めて女性役員が誕生するなど、女性の活躍にも意欲的なのが特徴です。
第1位 野村ホールディングス 1,455万円
- 営業収益 1兆9,721億円
- 経常利益 3,281億円
- 従業員数 28,048名
- 本社 東京都中央区日本橋1-9-1
- 設立年 1925年
証券会社の中では、国内最大手。2008年にはリーマン・ブラザーズの海外部門を継承しました。
「実力主義」の風土があり、国内外の法人・管理部門の社員に完全実績給体系を設けています。
証券会社の年収は他業界と比べて高い?低い?
- 40歳全体の平均年収・・・600万円
- 40歳時点での証券業界の平均年収・・・755万円
証券業界の平均年収は、業界全体の平均と比べて高収入であることがわかりました。平均年収TOP5になると、証券業界の平均も大きく上回っています。
証券会社各社の平均年齢、勤続年数、残業時間は?
次に証券業界年収ランキング上位企業の平均年齢、平均勤続年数、残業時間、有給日数を見ていきましょう。
ここでは、年収だけを比較するのではなく、残業時間や平均年齢など複数の視点で企業分析をすることでより深い企業理解をすることができます。
社名 | 平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | 残業 (月平均) | 有給消化 (年平均) |
野村ホールディングス株式会社 | 1,455万円 | 42歳5ヶ月 | 4年 | ー | ー |
株式会社大和証券グループ本社 | 1,045万円 | 41.9歳 | 15年 | 23.5時間 | 14.0日 |
SMBC日興証券株式会社 | 1,016万円 | 39.3歳 | 13.1年 | ー | 14.6日 |
三菱UFJ証券ホールディングス株式会社 | 980万円 | 43歳8ヶ月 | 8年6ヶ月 | ー | ー |
みずほ証券株式会社 | ー | 40.3歳 | 14.2年 | 23.3時間 | 12.2日 |
上記のどの指標を重視するかは人それぞれ違うでしょう。ここでは分析のポイントをいくつか紹介します。
1.平均年齢は何歳か・・・年収が多少低くても平均年齢が低ければ生涯給与は高い可能性がある。
2.有休消化日数は何日か・・・有休取得可能日数と実際の消化日数を比べることが大切。取得率が低ければ有休申請しづらい社風の可能性も。
3.残業時間は何時間か・・・いくら平均年収が高かったとしても残業時間が多く、体を壊してしまっては元も子もない。
証券業界の市場規模・動向、今後の課題は?
証券業界の市場規模
国内 787兆303億円(国内株式市場等買収代金、2017年度、日本取引所グループ)
国内大手証券5社の2018年3月期の決済では、純利益段階で2社が増益、3社が減益という結果になりました。
2008年のリーマンショック、金融危機の影響で証券業界はとても大きなダメージを受けました。業績はすごい勢いんで落ち込み、約7割の企業が最終赤字を計上するまでなってしまいました。
ですがその後、世界経済や株式市場が回復に向かうにつれて、証券業界の業績も戻り始めました。2012年にはリーマンショック以前の水準までの回復を見せました。そのまま2014年まで右肩上がりが続きますが、2017年からは円高が進み株式市場は低迷し始めていました。
既存の証券が伸び悩んでいる中、ネット系証券会社は順調に伸びてきています。
証券業界の動向・トピックス
国内・海外での再編
証券業界の再編が国内のみならず、海外でも頻繁に行われるようになりました。
例えば、野村ホールディングスは2008年に破綻したアメリカのリーマン・ブラザーズのアジア・欧州事業を買収し、海外部門を継承することになりました。翌年の2009年には、みずほ証券と新光証券が統合し、三菱UFJ証券とモルガンスタンレー日本法人を統合し、2010年に三菱UFJモルガン・スタンレー証券が発足しました。
これらの背景には、日銀によるマイナス金利政策の影響により銀行が収益が減少傾向にあることが考えられます。
各大手の現状
独立系大手と言われる、野村ホールディングスと大和証券グループの2社は債権ビジネネスやM&A助言などを、欧米へと展開しています。
みずほ証券などのメガバンク系大手は親会社のメガバンクグループと連携して、銀行、証券、信託の一体化を進めています。
中堅では、伝統的な対面取引が多いものの、米国株や中国株を取り扱うことで他との差別化を図っています。
最後にネット証券では、個人投資家の多くがネット証券へと移行しています。口座数が多く、最近では仮想通貨ビジネスの参入が盛んです。
証券業界の課題
貯蓄から投資へ
近年では、個人資産を市場へと移行させることで経済を活性化させようと力を入れています。1,500兆円の個人金融資産の約半分が貯蓄へと回されています。
個人投資を促すために始まった優遇税制であるNISA(ニーサ)や0歳から19歳までの日本に居住する未成年者を対象にしたジュニアNISAなどがあります。
NISAとは、年間120万円までの株や投資信託の配当や譲渡益が5年の間非課税になるというもので、日本居住者で、満20歳以上の人なら誰でも開設できます。
証券会社の営業収益、経常利益ランキング!【おまけ】
証券会社の営業収益ランキング【国内/部門別】
ここでは証券会社の営業収益ランキングをご紹介します。
- 野村ホールディングス 1兆9,721億円
- 大和証券グループ本社 7,126億円
- SMBC日興証券 3,974億円
- みずほ証券 3,814億円
- 三菱UFJ証券ホールディングス 3,769億円
営業収益ランキング第1位には、野村ホールディングスが輝きました。日本国内の大手証券会社といえば、上記の5社です。野村ホールディングスと大和証券グループは独立系大手、SMBC日興証券、みずほ証券、三菱UFJ証券ホールディングスはメガバンク系大手になります。
証券業界の経常利益ランキング【国内/部門別】
ここでは証券会社の経常利益ランキングをご紹介します。
- 野村ホールディングス 3,281億円
- 大和証券グループ本社 1,556億円
- SMBC日興証券 949億円億円
- 三菱UFJ証券ホールディングス 842億円
- みずほ証券 432億円
おわりに
証券会社の平均年収ランキングはいかがでしたか?
景気のダメージを直接受けることも多く、日本国内だけでなく世界とも強いつながりを持っているのが証券業界です。
他業界でもインターネットの普及が大きな影響を受けていますが、証券業界もその一つです。
そのため、景気の流れとネット、さらに世界のニュースからも証券業界の現状が見えてくるかもしれません。
ぜひ、少しでも興味を持った方は自分で調べてみると良いと思います。