転職面接で、「志望動機・志望理由」の準備は力を入れて取り組んでおきたい項目の一つです。
面接官は、応募者が自社のことをどれ位知っているのか、どれだけの熱意で応募してくれているのかをこの質問で知りたいと思っています。
本当にその企業へ行きたいと思っていても、採用担当者にその気持ちを上手く伝えることができなければ全て水の泡。
そこで今回は、志望理由を聞かれた時の答え方や事前準備のコツをご紹介します。
面接当日になって慌てないように今からしっかりと準備をしておきましょう。
転職面接で使える志望動機の作り方【企業研究が大事】
志望理由を語る上で、事前に企業情報を調べておくことはとても大切です。
企業が求めているものを知り、自分との共通点を発見しておきましょう。
志望動機が何であれ、その内容が相手が求めているものとズレた回答になってしまっていては、元も子もありません。
ここでは企業研究をするための3つの方法をご説明します。
- 企業HP・SNSから調べる
- HP以外のネット情報から調べる
- 実際に商品・サービスを利用してみる
企業研究の方法①:企業HP・SNSから調べる
会社概要や事業内容、サービス紹介ページはもちろん、他にも以下の情報を収集しておくと良いでしょう。
・社長挨拶、採用ページの社長の言葉、社長ブログ
経営者の考えは、採用方針にも大きく影響を与えます。
社長の理念やサービスに対する想い、どんな会社にしていきたいか、という価値観が分かれば、「社長のこの想いに共感しました」「自分の経験を活かして、こんな組織を一緒に作っていきたいと思います」といったことを話せます。
特に中小・ベンチャー企業では、社長の価値観が会社に色濃く反映されるため、社長情報をチェックしておくか否かで合格率も大きく変わってくるでしょう。
・新卒向けの採用情報ページ
新卒向けの採用ページは、大学生に向けた会社・事業説明をしているため、非常に分かりやすく書かれています。
中途採用には関係ないと思っていた方も多いかもしれませんが、事業理解の参考になるのでおすすめです。
・Facebook等のSNSやブログ
最近、広報活動の一環として、ブログやSNSを使った情報発信を行う企業が増えてきています。
社内イベントや最新の企業ニュース等が公開されるので、企業のリアルな雰囲気や社風を感じとることが出来ます。
企業が何に関心を持っているのかが分かるため、志望動機を組み立てる時に役立ちます。
企業研究の方法②:企業HP以外のネット情報から調べる
HPに限らず、ネット上に出てるサービス紹介やインタビュー記事をチェックするのも良い方法です。
・「企業名」「サービス名」「社長名」で検索
企業名を調べる人は多いと思いますが、それ以外にもサービス名や社長名で検索すると、その会社の商品やサービスの紹介記事が載っていたり、社長インタビュー記事が書かれていたりします。
自社HPでは硬い表現や分かりづらい専門用語が使われていることが多いので、具体的なサービス内容や社長の価値観を知りたい場合には有効です。
企業研究の方法③:実際に商品・サービスを利用してみる
実際にその企業が提供しているサービスや商品を使ってみましょう。
例えば、店舗運営をしている会社だったら、実際に足を運んでみる。webサービスを提供している会社であれば、サービスを使ってみる。そこでユーザーとして感じたことを面接で伝えましょう。
自社のサービスを使ってくれるのは採用担当者にとっても嬉しいもの。志望動機に説得力が増すだけではなく、面接時の印象もアップします。
転職面接の志望動機の伝え方【3つのコツ】
次に、志望動機の伝え方のコツをご紹介します。
事前の情報収集で企業の魅力を理解するのは大事ですが、それを率直に話すだけでは志望理由として足りません。
以下のポイントを意識してみると良いでしょう。
コツ①:志望動機は自分を採用するメリットを伝える
自分にとってのメリットだけではなく、自分を採用した時の企業側のメリットも合わせて話すようにしましょう企業が人材採用するのは、自社の成長のため。
自分がその企業で実現できることが企業の利益にもならないか、という視点で考えてみましょう。
例えば、以下の例のように自分の経験が活かせる=企業にとっても有益、と感じてもらうことが大切です。
「前職では〇〇業界の企業に対する新規営業の経験を積んできました。
現在、御社サービスも〇〇業界への提供を考えられていると思いますが、私が前職で積んだコネクションや営業経験を活かして販路開拓に努めていきたいと思います。」
コツ②:自分のできること・やりたいことを織り交ぜて話す
中途採用では、企業は即戦力人材を求めているケースが多いです。
そのため、「自分ができること」を伝えるのはもちろん重要ですが、さらにその先の「今後やりたいこと」も織り交ぜて話すと志望動機の説得力がアップします。
今後の経営方針や方向性が分かっていれば、会社がやりたいことと自分がやりたいことの方向性を合わせて語ると良いでしょう。
コツ③:退職理由と志望動機に一貫性を持たせる
人によっては、退職理由と志望理由が一致していないケースが見られるので注意しましょう。
面接では、必ず退職理由・志望動機の両方を質問されます。〇〇の理由で前職をやめました、〇〇の理由で御社を志望します。
この二つの整合性がとれていないと面接に受かるためだけに作り込んできたのではないかと疑問を持たれかねません。
未経験業界・職種へ転職を考えている人は以下の記事もおすすめです。
【関連記事】未経験職種・業界の志望動機の作り方
こんな転職の志望動機はNG!面接で不採用を招く回答例
志望動機の伝え方一つで選考通過率は大きく変わってきます。
以下に面接でのNG回答例をまとめます。
本心で思ってたとしてもマイナス評価を受ける可能性がある内容をそのまま伝えるのは控えた方がいいでしょう。
NG例①:給与や福利厚生などの待遇面の話ばかり
「残業が少ないから」「給料が良いから」といった理由を全面に出すのは控えましょう。
確かにどれも大事な条件ではありますが、人事担当からすると働く意欲がない人と見られてしまいます。
志望理由は、仕事内容や事業内容に絡めて話すようにしましょう。
NG例②:会社の指導や育成に頼りっきり
「研修で勉強できると聞いたので」「未経験からでも色々教えてくれるから」という内容はNGです。
本人としてはポジティブな姿勢を伝えようとしているのかもしれませんが、企業側からは、戦力化する気がない受け身な人だという印象を持たれるでしょう。
仮に未経験業界に挑戦する場合も、知識がないから色々と勉強させてもらいたいという姿勢はビジネスマンとしては評価されません。
NG例③:前職に対する不平不満が多い
前職の愚痴は面接官の前で出さないように注意してください。
「残業が多くて疲労困憊だった」「上司との人間関係が悪くて」といったネガティブ発言は聞いていて気持ち良いものではありません。
実際の退職理由がそうだったとしても、面接官にはポジティブな志望理由を話すようにしましょう。
NG例④:どこの企業にも使える漠然とした内容
その企業ではなくても使える理由を、志望理由としてしまう人は意外と多いです。
「人の役に立ちたい」「世のためになる事業に関わりたい」など一見良いことを言っているようですが、これもその会社を選んだ理由にはなりません。
企業が知りたいのは、「で、何でうちの会社を選んだの?」ということ。
これは企業研究や情報収集が足りてない場合がほとんどなので、まずは企業の情報を知りに行くことから始めましょう。
志望動機以外の不採用ポイントを知っておきたい人は以下をご覧ください
【関連記事】転職に受からない人にありがちな失敗例とは?
おわりに
以上です。
就職活動と異なり、転職面接では応募先企業の事業内容を深く理解している必要があります。
事前準備の方法や伝え方のコツを学び、説得力のある志望動機を語れるようにしましょう。
皆さんが希望企業への転職を成功させましょう。