学生時代の就職活動と異なり、転職活動は、スタートタイミングや入社日などのスケジュールは全て個人で調整をする必要があります。
さらに、現職との退職交渉や引き継ぎといった就活になかった手続きも発生します。
これから転職を考えている人の中には、「どうやって転職計画を立てればいいのか」「転職活動にはどれ位の期間が必要なのか」でお悩みの方も多いと思います。
そこで、今回は転職スケジュールの立て方や準備内容を流れに沿ってご説明します。
あらかじめ計画を練ってスムーズな転職活動が実現できるようにしましょう。
転職の流れと平均的な活動期間は?
一般的な転職活動は次の流れで進んでいきます。
- 自己分析などの事前準備(約2週間)
- 応募書類(履歴書・職務経歴書)の作成(約2週間)
- 求人エントリーから内定獲得(1ヶ月〜2ヶ月)
- 退職手続き(約1ヶ月)
平均的な転職活動の期間は、「3ヶ月〜6ヶ月」のケースが多いようです。
仕事を続けながら活動するか、退職してから活動するかによっても異なってきますが、基本的に転職活動は長引けば長引くほど、転職へのモチベーションは下がっていく傾向があります。
場合によっては、結局を先送りにする人も少なくありません。
また、在職中の方は現職との退職交渉などもありますので、今すぐに辞めたいと思っても自分の希望通りにいかないケースもあります。
こうした理由から、転職活動を行う前にはしっかりと計画を立てておくことが重要です。
最適な転職活動の進め方は?逆算スケジュールの組み方
転職スケジュールを組み立てる時のコツは、「逆算」です。
希望の入社日・退職時期を決め、余裕を持ったスタートができるようにしましょう。
以下に、スケジュールの立て方を一連の流れで解説します。土壇場で焦らないように事前に全体像を掴んでおきましょう。
ステップ①:入社希望日(転職日)を決める
まずは、目標とする転職日を決めましょう。
年度替わりのタイミング、プロジェクトが一区切りした段階、ボーナスを受け取った後で、など設定の仕方は個人の自由で構いません。
ステップ②:引継ぎ期間や退職交渉を踏まえて退職日を決定する
在職中に転職活動をしている方は、現職の退職日を決める必要があります。
転職先が決まったので辞めたいといってもすぐに辞められるわけではありません。
退職時の流れと必要な手続きを理解し、現実的な退職タイミングを決めるようにしましょう。
ステップ③:求人エントリーのタイミングを決める
一般的に、エントリーから内定獲得までの期間は「約1ヶ月」が多いです。
ステップ④:情報収集・応募書類作成の開始日を決める
エントリー準備を開始する日付を決めましょう。
応募をするには、応募先企業の情報収集、履歴書・職務経歴書の作成をしておく必要があります。
応募したい会社が見つかったら、すぐにエントリーができるように求人の情報収集と書類作成は同時に行なっておくと良いでしょう。
職務経歴書はエントリー前に雛形を作っておき、応募先企業が決まった段階でその企業に合わせて随時カスタマイズしていく方法がおすすめです。
求人情報の収集は、求人サイトや転職エージェントなどのサービスを利用したり、自分でインターネットで探すなどの方法が考えられます。
ステップ⑤:自己分析を始める時期を決める
自己分析は、その後の転職活動の方針を決める重要な役目を果たします。
一時の気の迷いで転職をスタートし、結果転職先を短期離職して後悔することがないようにしましょう。
自己分析を行うことで、自分の価値観や転職先に求める条件がクリアになっていきます。ここでは2つの自己分析の方法をご紹介します。
キャリア振り返り年表を作成する
新卒入社してから現在までのキャリア年表を作ってみましょう。
経歴の中で成功したこと、失敗したこと、成長を実感したことなどを記載し、その時々の気持ちの変化をまとめます。自分の本当に価値観を知るきっかけができます。
キャリアの棚卸しをする
①の振り返り年表をもとに、これまでの仕事内容を一つ一つ見ていきます。
その中で、自分が自信がある・得意な業務、他の企業・業界でも活かせそうなスキルを見つけていきます。
また、この際に職場メンバーや友人・家族などに他己評価してもらうのも良いでしょう。自分では考えてもいなかった能力を見いだせるかもしれません。
具体的な自己分析方法を知りたい方はこちらをチェック。
【関連記事】転職の自己分析の具体的なやり方・手順
退職スケジュールの立て方【補足】
最後に転職活動のスケジュールにも大きく関わってくる退職の流れをおさらいしておきましょう。
就業規則の確認
いつ企業に退職意思を伝えればいいかを知るために、企業の就業規則を確認するようにしましょう。
就業規則には、「退職希望日から○日前までに退職意思を伝えること」という規定がのっています。
1ヶ月前までの告知としている企業が多いようですが、稀に2ヶ月前までの事前告知を設定している企業もあるようですので気を付けましょう。
退職意思を伝える
まずは直属の上司退職意思を口頭で伝えましょう。
いきなり退職願を提出することや直属の上司を飛ばして話をするのはマナー違反です。
また、会社から退職予定が公表されるまで、他の職場メンバーに話すのは辞めましょう。
【関連記事】退職の切り出し方!上司への伝え方には注意が必要
退職日の決定・退職願の提出
会社で退職願のフォーマットが決まっていれば、それに従って作成します。辞表と書くのは、公務員や役員の場合で、一般的ではありません。
業務の引継ぎ
これまでの業務フローや手順をまとめた引継書の作成や、取引先への挨拶周りなどを行います。
予想以上に時間がかかるケースもあるので、転職活動中から引き継ぎ準備をしておく等水面下での取り組みも大事です。
入社日からの逆算スケジュールで計画的な転職活動を実現しよう!
いかがでしたでしょうか。転職活動は、入社日から準備に必要な期間と内容を把握することから始めてみましょう。
焦りから希望していない企業に入社をしてしまったり、退職時に前職とトラブルになるといったリスクを減らすことができると思います。
計画をしっかりと練ってスムーズな転職活動の実現を目指してください。
【関連記事】円満退職を実現する退職交渉スケジュールの立て方