内定先が決まってようやく一安心!
ですが、その後の退職手続きも、転職活動の成功に欠かせません。とくに、退職を切り出すタイミングや伝える内容はとても大切です。
退職意思の伝え方一つで、退職が先延ばしになってしまったり、トラブルの原因になってしまうかもしれません。
今回は、そんな問題が起こらないように、退職の切り出し方や上司に引き止められた時の対応方法をご説明します。
勇気がでなくて中々退職を切り出せないという方や、どう話を切り出せばいいか分からない方は、ぜひご参考にして頂ければと思います。
上司への退職の切り出し方
退職の話を切り出す時は、まず直属の上司へ話しましょう。
直属の上司以外に先に話をするのは社会人マナー的にNGです。ここでは直属の上司へ話を切り出すタイミングや時期について解説します。
直属の上司へ退職を切り出すタイミングは?
退職の意思表示は、退職の1〜3ヶ月前に伝えるようにしましょう。
企業の就業規則によっては、「○ヶ月前までに退職意思を伝えること」と決まっている場合がありますので、事前に必ずチェックしましょう。
ただし、会社に迷惑がかかる時期に退職を切り出すのは控えた方がいいでしょう。例えば、
・繁忙期
・重大プロジェクトが進行している最中
・人事異動の直後
のようなタイミングは避けた方がいいでしょう。
繁忙期やプロジェクト進行中の時期は、上司に負担を与えてしまいます。また、人事異動の直後でバタバタしている時に抜けるのも企業側からは喜ばれません。
退職といえど、企業側の状況も配慮した切り出し方が良いでしょう。
上司の呼び出し方、場所や時間は?
上司とは事前にアポをとっておきましょう。就業時間外でアポの調整するのがマナーです。業務と直接関わりのない話を就業時間中にされるのを良しとしない上司もいるようです。
「少しご相談したいことがあるのですが」
「すいませんが、少しお時間頂けませんでしょうか」
といった声がけが良いでしょう。
はじめから退職の話だと伝えてしまうと、辞めづらい空気を作られてしまう可能性があります。
退職はあくまで自分と上司の2人だけで話し、周りに聞かれることがないないよう会議室等の個室で行いましょう。
社内に会議室がない場合は、近くのカフェ等で話すのが良いでしょう。
上司のデスク横など周りに聞こえる場所で話したりしないよう気をつけてください。
上司を呼び出すメールの例文
口頭で直接上司を呼び出すのが難しい場合は、メールやチャット等で声をかけてるのも手です。以下がメールの文例です。
お疲れ様です。〇〇です。
少しご相談したいことがあるのですが、
○日の○時から30分程度お時間いただくことは可能でしょうか。
宜しくお願い致します。
上司へ退職を伝える際の注意点【トラブル回避】
退職を伝える際は、上司とトラブルが起きないように十分気をつけましょう。
上司と話した結果、退職を先延ばしにしてしまう方もいるようです。事前に確認しておきたいポイントをご紹介します。
退職を申し出る前に準備しておくべきこと
- 退職意思を再度確認する
本当に会社を辞めてもいいのか、今一度自分の気持ちを確認しましょう。
中途半端な気持ちで上司と話してしまったがために、退職を諦めてしまう人も少なからずいるようです。
もちろん自分が納得した上での判断であれば構いませんが、上司のプレッシャーに負けて、後々になって後悔がないようにしましょう。
- 退職の期限を決めておこう
退職期限が決めてないと、時期が後ろ倒しになってしまう可能性があります。
希望の退職時期を決めてから上司と話しましょう。
ただし、会社側にも都合がありますので、一方的にいつまでに辞めます、と決めつけるのは避けた方が良いでしょう。
こちらからは目安の時期を伝え、具体的な退職日は上司と相談で決めるのが無難です。
【関連記事】上司との退職交渉スケジュールの立て方
- 退職理由を考える
円満退職をするためには、本音と建前を分けることも大事です。
たとえネガティブな理由を持っていたとしても、それを会社にそのまま伝えても良い結果にはならないでしょう。
嘘をつくべきということではありませんが、良好な関係を築くためには表向きの理由を述べることで企業に納得してもらうことも必要になってきます。
上司へ伝える退職理由に気を付けよう
それでは、退職理由はどのように上司へ伝えればいいのでしょうか。
一般的には、「別の仕事に挑戦したい」などの前向きな理由や会社とは業務に関係ない「個人的な理由」が良いとされています。
以下、退職申し出時に伝えない方が良いことをいくつかか挙げます。
- 会社に対する不平不満
本当に会社に対する不満があっても、その後も会社に残る上司からしたら決して良い気はしませんよね。
- 人間関係の問題
苦手な人との関係に疲れて、退職を決める場合もあるでしょう。
しかし、それを伝えたところで、「どの職場にも合わない人は1人くらいはいるものだ」と上司に説得されかねません。
仮に部署異動等の改善を提案されても、その後の社内からのイメージは決しても良いものではないでしょう。
- 今の仕事が合わない
チャレンジの結果、今の仕事は自分の適性とは合わないと判断する方も多いでしょう。
ただし、上司からはもっと頑張ってから面白みが出てくるものだ、等「忍耐力のなさ」「社会人としての未熟さ」を指摘され諭されてしまう可能性もあります。
転職先で今の会社と取引が始まったりビジネスの繋がりはいつどこで起こるか分かりません。
直属の上司や前職の心証を悪化させるのは出来るだけ避けたいところです。
退職理由の伝え方!シチュエーション別回答例
キャリアアップ・別の仕事へチャレンジしたい
現在とは違う分野の仕事に挑戦してみたいという気持ちが抑えきれず、退職を決意しました。
結婚による寿退社
私ごとですが、この度結婚することになりまして、これを機に退職させて頂きたいと思っています。
親の介護が必要
両親が高齢となり、親の介護をしなくてはならなくなったため、実家に戻ることにしました。
退職の引き止め対処法!パターン別で解説
上司から退職を引き止められることも多いにありえると思います。
以下に引き止めがあった時のケース別の対応方法をまとめてみました。
別部署への異動を提案された
「今とは別の〇〇の仕事をやってみたいから」という理由を伝える場合、その業務と近い経験ができる部署などへ異動を打診されることがあるでしょう。
本当に部署異動で状況が改善されるのであれば、会社に残るのも手でしょう。
しかし、それでも改善がされない場合は、「その仕事は自社では実現できないこと」をきっぱりと伝えましょう。
後任が見つかるまで辞めないでほしい
人手不足で悩んでいる会社の場合、このように引き留められる場合があります。
後任を育てるにこしたことはありませんが、同時に自分の退職タイミングが伸びてしまう可能性があります。
「退職までの○ヶ月で、最大限の引き継ぎができるようにします。」と伝え、早めの引き継ぎを行う意思表示をしましょう。
給料をあげるから残ってほしい
退職理由が金銭的な部分だけの場合は、一度、転職を見直してみてもいいかもしれません。
しかし、給与だけではなく残業時間や人間関係など別の理由もあるようであれば、給与アップという目先の改善ではなく、先々のキャリアまで考慮にいれる必要がありますよね。
退職理由が給与でなければ、きっぱりと断りましょう。
おわりに
以上です。退職の上手な切り出し方は理解頂けたでしょうか。
退職の申し出は不安だと思いますが、自分の意思を途中で曲げないようにすることが重要です。
責任感の強い人ほど会社を辞めることに罪悪感を感じてしまうかもしれません。
しかし、会社のために自分を押し殺して働き続けることが本当に自分のためになるでしょうか。
退職の理由は人それぞれだと思いますが、退職を決意したのであれば、周りに左右されずに意思を持って退職手続きの望んでください。
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