昨今はどの業界の企業からもエンジニアの人手不足の声が上がっています。中でも、Webに関わるシステム開発・保守を行うWebエンジニアの需要は軒並み上昇傾向です。
今回は、Webエンジニアの平均年収の紹介から年収1000万円は可能か?という疑問にお答えしていきたいと思います。
また、「未経験からWebエンジニアになりたいけど、どうしたらいい?」という人向けのアドバイスも解説します。
なお、エンジニア領域の名称の区分けは明確な定義が定まっていないため、今回は「Webエンジニア=消費者向けのwebサービス・アプリ開発を行う人」として定義して、お話を進めていきます。
- Webエンジニアの平均年収
- 年収1000万円を超えるWebエンジニアの稼ぎ方
- Webエンジニアの将来性
- 未経験からWebエンジニアなる方法
webエンジニアの平均年収ってどれ位?
Webエンジニアの収入を年代別で調べてみました。リクルートが運営しているTech総研のデータを参考にしています。
30代前半エンジニアの平均年収
職種 | 平均年収(万円) | 最高年収(万円) | 最低年収(万円) |
システム開発(web・オープン系) | 532 | 1000 | 200 |
ネットワーク設計・構築(LAN・Web系) | 647 | 1250 | 400 |
システム開発(マイコン・ファームウェア・制御系) | 614 | 900 | 400 |
システム開発(汎用機系) | 525 | 800 | 350 |
パッケージソフト・ミドルウェア開発 | 497 | 550 | 420 |
通信インフラ設計・構築(キャリア・ISP系) | 640 | 800 | 580 |
運用、監視、テクニカルサポート、保守 | 495 | 900 | 320 |
30代前半のWebエンジニアの平均年年収は「532万円」。インフラ・ネットワーク系の職種が平均的に年収が高い傾向がみられます。。
そして、最高年収と最低年収の差が特に顕著に出ているのもWeb系エンジニアの特徴です。
特にインターネット関連系のエンジニアだと、プロダクトの成功可否によって年収が左右されるケースも少なくありません。
エンジニアにとって「企業選び」がとくに重要であることが伺えます。
30代後半エンジニアの平均年収
職種 | 平均年収(万円) | 最高年収(万円) | 最低年収(万円) |
システム開発(web・オープン系) | 620 | 1100 | 300 |
ネットワーク設計(LAN・Web系) | 656 | 900 | 400 |
システム開発(マイコン・ファームウェア・制御系) | 642 | 930 | 320 |
システム開発(汎用機系) | 572 | 1000 | 350 |
パッケージソフト・ミドルウェア開発 | 694 | 900 | 580 |
通信インフラ設計・構築(キャリア・ISP系) | 738 | 900 | 500 |
運用、監視、テクニカルサポート、保守 | 589 | 1000 | 200 |
30代後半になるとWeb系エンジニアの平均年収は、「620万円」に増加します。
その他のエンジニアでも軒並み年収がアップしていることが分かります。
エンジニアの年収相場は、習得しているプログラミング言語によっても大きく変わります。言語別の年収ランキングを知りたい方は以下の記事もおすすめです。
【関連記事】プログラミング言語別の年収ランキング!
Webエンジニアで年収1000万円は可能?
Webエンジニアとして1000万円を超える高収入を得ている人は実際にいます。
ここでは、Web系エンジニアとして年収1000万円を突破するためのポイントを解説します。
①マネジメント能力を身に付ける
一つ目は、「マネジメント能力」のあるエンジニアになることです。
これはどの職種にも当てはまるかもしれませんが、開発をチームで行う以上、やはり上流工程に位置する人材の方が価値が高いです。
エンジニアでいえば、プロジェクトリーダーとしてスケジュール管理、予算管理、メンバーマネジンメント等ができる人材等が当てまります。
上流の業務を行うためには、プログラミングの専門知識はもちろん、コミュニケーション力も必要となります。
②希少価値が高いプログラミングスキルを身に付ける
需要は多いが、供給が少ないエンジニア人材になるのも年収1000万円を目指すためのコツです。
例えば、現在だと「AI(人工知能)」「機械学習」「ディープラーニング」の専門知識を持ったエンジニアは多くの会社から求められています。
しかし、最新技術である以上、相応の知識を持っているエンジニアはまだまだ多いとはいえます。
他にも「英語」が使えるエンジニアであれば、外資系IT企業からの需要が高いなど、様々な観点があります。
プログラミング技術の移り変わりは激しいですが、現状のスキルに満足せず、常に最新スキルの習得に励む姿勢が重要になってくるでしょう。
③副業やフリーランスとして稼ぐ
最後は、会社に所属しながら、副業で開発案件を手がけたり、フリーランスとして独立・起業する方法です。
まだまだ企業からのシステム開発のニーズが根強く、最近では副業エンジニアとして活躍したり、フリーランスとして個人で稼ぐエンジニアも珍しくなくなってきました。
エンジニアの副業・独立を応援するサービスを提供しているサービスも多くありますので、ぜひそうしたサービスを活用してみると良いでしょう。
Webエンジニアの将来性は?
新しい職種について考える時、その職種の将来性は大いに気になるポイントです。
それでは、Webエンジニアの将来性はどうなのでしょうか?
結論からお伝えするとWebエンジニアの将来性はかなり有望です。
実際に、IT業界全体の動きをみてみると、過去11年間、IT業界の市場規模は右肩上がりで成長を続けています。
さらに昨今のIoT、AI・機会学習、ビッグデータなど最新テクノロジーの浸透が後押しし、今後もさらに市場全体の成長が見込まれるでしょう。
個人のキャリアとしても、初めは開発チームの一員としてプログラミングスキルを磨きながら、リーダーポジションを目指す方向性や独立・起業をする方向、会社に勤めながら業務委託などで個人で案件を請け負う方向など様々なキャリアパスが開かれているのも魅力の一つです。
未経験からWebエンジニアになるための方法
未経験からWebエンジニアに挑戦してみたいと思った方向けの章です。
ここでは未経験からWebエンジニアを目指す人に知っておいてもらいたいプログラミング習得方法を3つご紹介します。
- プログラミング本を読む
- プログラミングスクールに通う
- オンライン学習サービスを活用する
①プログラミング本を読む
独学で勉強をする場合には、プログラミング関連書籍を読むのは効果的です。
プログラミングが何なのかさっぱり分からない、という方向けに体系的に分かりやすく説明してくれている書籍も多数あります。
自分の好きな時間で取り組めるのも良い面と言えるでしょう。
しかし、プログラミング技術の進化はスピードが早いので、情報が古い可能性があったり、実際に腕を動かさないと実際のプログラミングは身につかないといったデメリットがあります。
書籍を参考にしながら、プログラミングを実践してみるなどインプットとアウトプットを両方意識することが重要です。
②プログラミングスクールへ通う
有料ではありますが、講師のサポート体制やカリキュラムがしっかりと組まれているプログラミングスクールには通うのは有効です。
昨今は様々なプログラミングスクールがあり、未経験対象コースも多数用意されているので、お金と時間にある程度余裕がある人は活用しない手はないと思います。
実際、プログラミングを独学で勉強する人の中には長続きせず、途中で挫折してしまう人が多いのも実態です。
未経験からスタートするからこそ、自分への投資と考えて一定期間プログラミングに集中できる環境に身を置くのも大切だといえます。
③オンライン学習サービスを活用する
最近では、無料で使えるオンライン学習サービスもかなり増えてきました。
プログラミング言語別の動画が用意されていることが多く、まず初心者がプログラミングの感覚を掴むにはうってつけです。
ただし、継続をしないとすぐに忘れてしまうのでいかに持続しながら学習できるかが肝になるでしょう。
年収アップに繋がるエンジニアの企業選び【2つのポイント】
Webエンジニアとして年収を上げるためには、働く会社の選び方が大切になります。
次の2点が会社選びのコツです。
- 会社として技術力を大切にしている
- 副業が認められている
①会社として技術力を大切にしている
技術力に理解がある会社かどうかは、エンジニアとして年収アップをする際の大事な指標です。
エンジニアは様々な規模・業界の会社から引く手あまただとはいえ、中にはエンジニアに対しての理解が足りない会社もあります。
そうした会社に入社しては、本来もっと評価されるべきスキルを持っているにも関わらず、評価者の知識が無いばかりに適正な給与を支給されないケースがあります。
見極めのポイントとしては、全体におけるエンジニアメンバーの比率、エンジニアの学習機会(勉強会等)があうかどうかといった点が挙げられます。
②副業が認められている
先述した通りですが、エンジニアが年収をあげるために今や副業という手段は見逃せません。
せっかく個人で案件を受注できるスキルや開発に避ける時間があるにも関わらず、会社で副業が禁止されているばかりにそういったことに取り組めないのはWebエンジニアとしての機会損失です。
入社前にぜひ確認しておきたいポイントの一つでしょう。
おわりに
Webエンジニアは、今後の将来性も高く、副業も含めれば年収1000万円を超えることも可能な職種であることが分かりました。
SEからWeb系エンジニアへキャリアチェンジしたいという方は、転職エージェントを活用しキャリアアドバイザーに相談してみるのもおすすめです。
SEとWeb系エンジニアでは仕事内容や働く環境も大きく変わります。エンジニア転職支援実績が多いエージェントに詳細を聞いて、ミスマッチのない転職を実現させましょう。
未経験でこれからWebエンジニアとして就職したいという人は、最近では転職支援サービスを提供しているプログラミングスクールも多いので、そうしたサービスを活用してみてもいいと思います。