転職活動中に職務経歴書を書こうとして、「職務要約」の書き方で手が止まってしまっていませんか?
職務要約は職務経歴書の見出しとなる部分。採用担当者が職務経歴書をじっくりと読むか読まないかに大きく関わってきます。
ここでは、魅力的な職務要約を書くためのコツと職種別の記入事例をご紹介します。
この記事のポイント
- そもそも職務経歴書の職務要約とは何なのかが分かる。
- 職務経歴書の職務要約の魅力的な書き方が分かる。
- 職種別の職務要約の例文が見れる。
職務経歴書の職務要約って何?
職務要約とは
職務要約とは、職務経歴書の冒頭に入れる全体のサマリーのことです。
転職活動において、職務経歴書は必須の書類。その職務経歴書の冒頭部分に記載するこれまでのキャリア概要のようなイメージです。
単に仕事の経歴を短くまとめるだけではなく、職務経歴の中で、応募先企業に最も注目してほしい思う部分について完結に記載する必要があります。
具体的には、現職に至るまでの経歴や従事した業務内容を記入します。
職務要約はなぜ大切?
採用担当者は、限られた時間の中で大量の履歴書や職務経歴書といった応募書類に目を通さなければいけません。
職務要約は、いわば職務経歴書の顔のようなもの。面接官の第一印象を決める部分といってもいいでしょう。
そのため、「採用担当にアピールポイントが伝わる分かりやすい職務要約でなければ、そもそも書類を読んでもらえない可能性がある」ということを理解しておきましょう。
経歴書に占める割合が少ないからといって手を抜いてしまうと痛い目をみるかもしれません。以下では実際に職務経歴書の職務要約を書く際のポイントを抑えます。
採用担当者が応募書類のどんな部分を意識して見ているのか考えながら読み進めてみましょう。
職務経歴書の職務要約の書き方【4つのポイント】
①業務内容は具体的な数字で表現する
これまでの業務内容やキャリアを記載する際に、抽象的な表現を使うのは辞めましょう。
これは職務要約に限らず、転職の履歴書・職務経歴書全般に言えることですが、曖昧な表現ではどれだけ過去の経歴が素晴らしいものでも人事に100%魅力を伝えることは出来ません。
応募先企業にアピールしたい成果・実績があれば、数字や事実を用いて具体的に書くことが大切です。
×多くのお客様の接客をしました。
○1日平均50組の来店客を接客しました。
②主観的な内容はNG!客観的な視点で伝える
職務要約欄では、応募者の熱意や想い、感想は不要です。主観的な表現は避けて、職務経歴・実績は客観的に書くことを心がけましょう。
以下にご紹介している「自負しております」「関心を持っています」は、応募者自身の感想にすぎず、「具体的にどれくらいの実力・スキルなのか」「どれ程の知識を持っているのか」といった情報が欠けています。
職務経歴書で人事担当が見ているのは、「自社で活躍してくれそうなスキルを持った人物か」です。
主観点な情報では人事も実際のあなたのスキルを推し量ることができません。
× 営業力があると自負しております。
× グローバル事業に関心を持っています。
○年間営業目標達成率180%をあげ、MVPを受賞しました。
○ 新規事業の立ち上げを行い、3ヶ月で黒字化に成功しました。
③要約は3〜4行程度にまとめて、長々と書かない
応募先企業へアピールしたいキャリアや実績があったとしても、職務要約欄は3〜4行程度、およそ200文字〜400文字で組み立てましょう。
具体的なアピールはその後に記載すればOKです。職務経歴書の職務要約の目的は、採用担当者に「興味を持ってもらうこと」「もっと読みたいと思ってもらうこと」です。趣旨を間違えないように注意しましょう。
④人事担当が興味を持ちそうなキーワードを入れる
会社とあなたとの共通点があれば、それに関連したキーワードを職務要約に入れ込むのは有効です。
自分が興味を持っているキーワードが文中に入っていると読み手は興味をそそられます。
例えば、「プロジェクトマネジメント」「新規事業立ち上げ」「新規顧客開拓」「人材育成」など、募集内容を踏まえてキーワードを選択すると良いでしょう。
先に述べたように、職務要約のゴールは、人事に「もっとこの応募者のことを知りたい!」と思ってもらうことです。
転職の応募書類を書き始める前に、中途求人の内容や応募先企業の企業研究を重ねて、会社のことを詳しく調べておくと良いでしょう。
職務経歴書の職務要約の例文【職種別】
以下に職種別の職務要約の例文をまとめました。前章でご説明した職務要約のポイントを踏まえながら、職務経歴書作成の参考にしてください。
以下では、事務職・販売職・営業職・SE(システムエンジニア)・Webデザイナー・総務の職務要約をご紹介します。
事務職
株式会社〇〇に入社してから○年間、一般事務職として、会議資料の作成、議事録作成、備品管理、社内報の作成、社内研修サポート等、事務に関する幅広い業務を担ってきました。その後、営業サポート部署に異動し、営業メンバー20名のサポートを行いました。現在は、主に、新規契約後の商品マニュアルの説明、トラブルサポート業務に携わっております。
販売職
大学卒業後、株式会社〇〇にて、約5年間レディース服用品の販売・在庫管理に携わって参りました。20**年から新店舗の店長として立ち上げに参画。20名(内アルバイト12名)の育成・マネジメントを行ってきました。20××年の下半期には、全30店舗中1位の売上を達成し、社内表彰実績がございます。
営業職
大手人材サービス会社に新卒入社してから○年間、法人営業として数名規模の中小・ベンチャー企業〜一部上場の大手企業を対象に人材採用支援を行ってきました。新規顧客開拓を中心に、既存顧客のフォロー営業を経験しました。現在は、10名のチームリーダーとしてマネジメント・育成を担当しています。
デザイナー(web)職
〇〇株式会社に入社し、月間100万PVの自社メディアのwebデザイナーとして、サイトデザイン、UIデザイン、UXデザイン、外部ライターのディレクション業務を担当しました。また、同時にwebサイトの受託制作業務を行い、累計50案件のwebサイト制作に関わって参りました。
経理職
株式会社〇〇に入社後、経理部へ配属となり、帳簿作成から決算処理、請求書発行、監査対応まで幅広い経理業務に携わってまいりました。また、社内経理システムの見直しによる業務効率化を経験しています。その後、在職中に簿記1級を取得し、財務の勉強も行ってきました。現在は主任としてメンバーのマネジメントをしております。
SE(システムエンジニア)
大学卒業後、株式会社〇〇に入社し、システムエンジニアとしてJavaを中心とした金融システムの開発に携わって参りました。20××年から、チームリーダーとして10名のプログラマーのディレクションを経験しました。近年は、AndoroidやiOAアプリの企画開発を手がけており、Swift、Objective-Cの経験もあります。
総務
東証一部上場企業である株式会社〇〇に新卒入社後、総務部門に配属となり、固定資産管理・株式実務等の業務に携わってきました。20**年からは人事部へ配属。給与計算、採用、人事制度の構築を行ってきました。現在は、人事部マネージャーとして、部下3名のマネジメントにも従事しております。
職務経歴書の職務要約で採用担当の興味を惹こう!
過去の業務内容や実績、役割といったキャリア情報を分かりやすく要約して伝えられる人は、「論理的思考力が高い人」として担当者にも興味を持ってもらえるでしょう。
一方で、的を得ない・何を言っているのか分からない文章では、一社会人として採用担当の心証も良くありません。
応募先企業の募集要項や求めるスキルを入念に調べて、採用担当が思わず読みたくなるような職務要約に仕上げましょう。
履歴書・職務経歴書の書き方がいまいち分からない。自分の経歴の何をアピールしたらいいか分からない。という人は、転職エージェントの書類添削サービスもおすすめです。
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