事務職の転職活動中の方の中には職務経歴書でお悩みの方もいるのではないでしょうか?
「事務経験の何をPRすればいいのか」「採用担当はどんな経験を評価してくれるのか」など色々な疑問が浮かびますよね。
営業などと比べて数字の実績などアピールがなくて難しいと感じている方もいるかもしれません。
しかし、事務経験をしっかりと棚卸しすることで採用担当者に刺さる職務経歴書を作成することは可能です。
今回は、事務系職務経歴書の書き方のポイントをご紹介します。職務経歴書の例文もご用意しましたので、ぜひ参考にしてみてください。
事務職の職務経歴書で人事が重視するポイント
採用担当者が注目している経験、キャリア、スキルは?
事務職の転職において、主に企業の採用担当者が注目している経験やスキルは以下の4点です。
- 事務処理能力
- PCスキル
- コミュニケーション能力
- 気配り・ホスピタリティ
事務処理能力
事務系職種で重視されるのは、事務処理能力の高さです。
全ての業務のベースともいえるスキルですので、採用担当者も事務能力の高さに注目しています。
業務効率化の工夫や作業スピードアップのための施策など、具体的なエピソードと共に紹介できると良いでしょう。
PCスキル
Word、Excel、PowerPoint、AccessなどのPCスキルも担当が重視しているポイントです。
ソフトの使用経歴や具体的な業務内容を説明するようにしましょう。
また、後述するMOSなどの資格をお持ちであればアピールポイントになるでしょう。
コミュニケーション能力
メンバーのサポートが中心となる事務では、関係者とのコミュニケーション機会も多くあるでしょう。
社内だけではなく、社外の関係先とのやりとりも発生することがあるため、誰とでも円滑にコミュニケーションを取れるかどうかも求められる能力です。
気配り・ホスピタリティ
事務という仕事を一言で表現すると、縁の下の力持ち的な存在と言えるでしょう。
メンバーが困っている業務を先回りして行い、メンバーが担当業務に集中できるような環境を作ってあげることが大切です。
気遣いやホスピタリティ精神も選考時に重視されるでしょう。
事務職の転職で評価される資格一覧
ここでは事務職の転職で評価される資格や知識をご紹介します。
簿記
簿記資格は認知度が高く、どの企業にも評価される可能性が高い職種です。
簿記・会計の知識を持っていると一般事務以外にも、会計担当や経理事務、営業事務など様々な事務職への転職を目指すことができます。
TOEIC
グローバル化に伴い、英語を使った業務を行う事務求人も増えてきています。
英語力の資格としては、英検よりも圧倒的にTOEICが求められている状況です。
高いスコアを持っていれば、貿易事務や英文事務、翻訳職などにも挑戦できるでしょう。
秘書技能検定
ビジネスマナーや一般常識レベルを証明する資格です。年間16万人が受講しているため知名度も高い資格の一つです。
事務の仕事の中には、お客様応対など社外の人と接する機会が多くあります。社会人としての立ち振る舞いや言葉遣いなどのビジネスマナーを証明できる資格として人気があります。
MOS
事務求人では、「エクセル・ワードができる方」という募集条件を掲げている企業が数多くあります。
MOSは、ワードやエクセル技能を証明できる唯一の国際資格です。
一般事務経験がない方でもMOSなどのPCスキルの高さを証明できれば、選考を有利に進めることができるでしょう。
宅地建物取引士
不動産事務を目指す方におすすめの資格です。
宅地建物取引士は、土地・建物の売買に関する知識レベルを証明できます。東京オリンピックに向けて盛り上がりを見せる不動産業界。
事務職でも宅建資格を持っていることは採用担当者には魅力的に映るでしょう。
事務職の職務経歴書の書き方①:自己PR
事務職への転職をする際の自己PRはどのように書けばいいのでしょうか。以下に2点のコツをご紹介します。
経験した業務・PCスキルはなるべく具体的に書く
ひとことに事務職といっても、会社によって仕事内容や役割は大きく異なってきます。
そのため、前職の事業内容や自分の役割範囲や強みとする業務分野を詳しく記載することが重要になってきます。
実績を数字で示すのが難しい職種でもありますので、業務効率アップやコスト削減など工夫や提案したことがあれば具体的なアピールをしましょう。
また、Word、Excel、PowerPointなどの操作経験がある場合は、ツールを列挙するだけでは物足りません。
Wordを使った請求書作成、Excelのピポッドテーブルを使ったデータ集計などと具体的に記載すると良いでしょう。
どのような姿勢で事務仕事に取り組んできたかも大事
事務処理スキル以外に、気配りやホスピタリティ・柔軟な対応力が求められる事務職では、どのような人柄か伝わるようなエピソードを伝えられると尚良いでしょう。
「仕事を依頼しやすい雰囲気を作るようにこんな努力をした」「自分で仕事を見つけ率先して社内の活性化に取り組んだ」など事務仕事への姿勢や意識を伝えましょう。
採用担当者も具体的な活躍イメージを湧かせることができるはずです。
なお、転職エージェントを利用すると無料で職務経歴書や履歴書の添削をしてくれます。不安な方はぜひ活用してみてください。
事務職の職務経歴書の書き方②:キーワード一覧
事務の種類別に職務経歴書に使える頻出キーワードをまとめました。こちらを参考に自分の経験・スキルを記載していきましょう。
一般事務
電話応対、来客対応、資料作成、備品購入・管理、顧客対応、入社退社手続きetc
営業事務
見積書作成、受発注管理、請求書作成、経費管理、在庫・納期・出荷管理、売上管理etc
貿易事務
輸入業務、輸出業務、配送手配(船、陸運、航空)、通関業務、語学力etc
事務職の職務経歴書のテンプレート・例文
職務経歴書
2018年8月27日現在
氏名
◼︎職務要約
株式会社〇〇に入社してから○年間、一般事務職として、会議資料の作成、議事録作成、備品管理、社内報の作成、社内研修サポート等、事務に関する幅広い業務を担ってきました。その後、営業部署に異動し、営業メンバー20名のサポートを行ってきました。現在は、主に、新規契約後の商品マニュアルの説明、トラブルサポート業務に携わっております。
◼︎職務経歴
◇20××年×月〜現在 株式会社〇〇
◆事業内容:ソフトウェア開発・販売
◆資本金:〇〇百万円 売上高:〇〇百万円(20**年) 従業員数:〇〇名(非上場)
20××年×月〜20○○年○月
【所属】管理部
一般事務として以下の業務に従事
【業務内容】
・会議資料、議事録作成
・データ入力、ファイリング
・電話での顧客対応
・備品管理、発注
・社内報や社内イベントのサポート業務
・社内研修の準備
20××年×月〜20○○年○月
【所属】第一営業部
営業部に配属、10名の営業アシスタントとして以下業務に従事
【業務内容】
・電話での顧客対応(契約後のフォロー説明)
・来客対応
・見積書、企画書作成補助
・請求書作成、発送
・伝票起票
・顧客管理データの整理(Excelを使ったデータ入力・修正)
・営業諸経費の計算、管理
【ポイント】
営業事務として、納期厳守のスピード対応を心がけました。具体的には、業務の納期と優先度を確認し、スケジュール管理を徹底しました。また、リスト計算や表計算、入社・退社管理、顧客データ管理などExcelを使った業務経験があります。Exceを使ったl業務では、SUM関数やAVERAGE関数、VLOOKUP関数などの関数やショートカットキーを活用し、業務効率化を図りました。期限に遅れることなく仕事を進めた結果、社員の方々から「自分の仕事に余裕を持って取り組める」と言って頂けました。
◼︎貴社で活かせるスキル
使用可能なPCソフト
Excel・・・営業の売上管理、見積書作成、顧客管理シート作成、入社・退社管理など(オートフィルタ、ピボットテーブル、VLOOKUP、2軸グラフ、別シートとの連携)
PowerPoint・・・顧客向け媒体資料の作成、社内イベント用の資料作成(レイアウトの作成、アニメーション設定、既存資料の修正)
Word・・・請求書、送付状、お礼状などの作成(表挿入、グラフ挿入、オートシェイプの挿入、差込印刷)
資格
20○○年○月 普通自動車免許
20××年×月 秘書検定1級
◼︎自己PR
業務効率化
日々の業務を仕組み化できるように、各業務のマニュアル作成を行いました。また、それまで手作業で行ってた業務を、ExcelやGoogleスプレッドシート上で作業ができるようにし、当初月に40時間かかっていたデータ集計業務を3分の1に短縮することができました。
気配り
メンバー全員が気持ちよく業務に取り組めるように、常に相手の立場にたった対応を心がけました。例えば、営業資料の印刷を依頼された時は、事前に営業訪問件数を調べ、「何部の印刷でよろしいですか?」といった確認だけで相手の業務が済むようにしました。また、社内での電話営業がしやすいようにBGM導入を提案するなど率先して働きやすい環境作りに取り組んできました。
事務職のPRポイントを知って、魅力的な職務経歴書を作ろう!
以上、事務職の職務経歴書の書き方や内容に関するポイントをご説明してきました。
事務の仕事はどの仕事も同じだと思い込みがちですが、実際には身に付けたスキルや経験してきた業務は個人によって大きく変わってきます。
ぜひ本内容を参考にして、魅力的な職務経歴書を作成してください。