日本の主要な局、キー局の一つでもあるテレビ朝日を子会社に持つ、テレビ朝日ホールディングス。
今回はテレビ朝日ホールディングスの事業内容などと同時に、テレビ朝日の仕事内容や採用情報などもご紹介します。
テレビ業界では今どういったことが起きていて、どんな課題があるのか。
転職に必要な情報の一つでもある業界動向も合わせてお伝えします。
株式会社テレビ朝日ホールディングスの会社概要!従業員数や売上高は?
項目 | 詳細 |
本社所在地 | 東京都港区六本木6-9-1 |
代表者 | 早河 洋 |
設立 | 1957年 |
事業内容 | テレビ放送事業、音楽出版事業、その他事業 |
従業員数 | 4,938名 |
売上高 | 3,025億円 |
日本テレビ放送に置いて主要な放送局、キー局の中の一つであるテレビ朝日をグループ会社に持ちます。
テレビ朝日や朝日新聞などをはじめとして、子会社24社、関連会社19社によって構成されているテレビ朝日ホールディングス。
テレビ朝日は比較的高齢層に強いのが特徴で、「相棒」「ドクターX」などのシリーズ作品は根強い人気を誇ります。
視聴率もキー局の中では第2位、TBSをかろうじて上回る結果となっています。
「テレビ朝日・六本木ヒルズ 夏祭り SUMMER STATIN」では、アニメのキャラクターが集まったり、音楽LIVEを行いました。また、それ以外にも多くのイベントを開催しています。
株式会社テレビ朝日ホールディングスの事業内容まとめ
事業内容①:テレビ放送事業
テレビ番組の制作及び放送に関する事業です。
【主な子会社】
- テレビ朝日
- ビーエス朝日
- シーエス・ワンテン
- テレビ朝日映像
事業内容②:音楽出版事業
音楽著作家・著作隣接権の管理事業、レコード事業、アーティストマネジメント事業を担います。
【主な子会社】
- テレビ朝日ミュージック
事業内容③:その他の事業
テレビ番組を中心としたコンテンツから派生、テレビ放送と連携する事業を行なっています。それだけでなく、インターネット事業、イベント事業、出資映画事業、ショッピング事業など幅広い事業を手がけています。
【主な子会社】
- テレビ朝日
- ロッピングライフ
- 東映アニメーション など
テレビ朝日の売上高、営業利益は?
テレビ朝日の直近3年間の売上高と営業利益を見てみましょう。
売上高は2014年から2015年にかけて大幅に上がっていますが、逆に営業利益は2015年に急激に下がってしまっています。
2016年以降はどちらも高い水準へと戻りました。
平日、朝の帯番組の報道情報番組の視聴率が過去最高の水準となり、視聴率が大きく改善されたことやスポーツ中継、連続ドラマ、バラエティー番組も好調に進んでいます。
株式会社テレビ朝日ホールディングスの年収、平均年齢、勤続年数を競合他社と比較!
ここではキー局と呼ばれる大手テレビ局を持つ、日本テレビホールディングスやテレビ東京ホールディングスといった競合他社と比較します。
平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | |
株式会社東京放送ホールディングス(TBS) | 1,632万円 | 51.5歳 | 25.0年 |
日本テレビホールディングス株式会社 | 1,461万円 | 48.6歳 | 19.6年 |
株式会社テレビ東京ホールディングス | 1,392万円 | 47.0歳 | 21.2年 |
株式会社テレビ朝日ホールディングス | 1,376万円 | 42.5歳 | 16.1年 |
株式会社フジ・メディア・ホールディングス | 1,117万円 | 45.0歳 | 12.8年 |
テレビ朝日ホールディングスは競合他社と比べて、第4位という結果になりました。
テレビ東京ホールディングスとはほとんど変わりませんが、平均年齢や平均勤続年数には大きな差があります。
平均年齢は上記の5社の中で一番若く、大手の中では比較的若いメンバーが集まっていることが分かります。
そのため、生涯年収で見ればテレビ朝日ホールディングスよりも高い企業ともあまり大差ないかもしれません。
テレビ朝日の社長はどんな人?
テレビ朝日の社長は、2016年の6月に株式会社テレビ朝日の社長へと昇格しました。
角南 源五 (すなみ げんご)
1956年10月20日生まれ 岡山県出身 慶應大学卒
昭和54年 4月 当社入社
平成20年 6月 当社総務局長
平成22年 6月 当社取締役総務局長
平成24年 6月 当社取締役
平成26年 4月 株式会社テレビ朝日取締役
平成26年 6月 同社常務取締役
平成28年 6月 同社代表取締役社長
趣味は犬の散歩、水泳、読書。好きな言葉は凡事徹底。
株式会社テレビ朝日ホールディングス口コミ情報まとめ!福利厚生や残業の実態は?
口コミ情報サイトは、退職者の書き込みが中心のためどうしてもネガティブ情報が集まりやすい傾向があります。情報をそのまま鵜呑みにするのではなく参考程度に留めておきましょう。
給与・ボーナス、福利厚生は?
給与への不安に関する口コミはほとんど見られませんでした。
基本的には年功序列のようですが、制作職に就くと残業が多くなるため他部署の同年代の社員と比べても多くもらえるようです。
視聴率が良い番組には賞金や臨時ボーナスが出ることがあるようです。
組織体制や社風は?
社員一人一人がやる気があり、頑張った人が評価される環境ではあるようです。
残業が多かったり仕事が大変なのは事実ですが、厳しい環境でも頑張りたいと思う人には合う会社ではないかと思います。
特に若い社員がよりやる気が感じられる、という口コミも見られました。
マイナスな面としては、大きな企業であるため上司の力が強く、トップダウンで物事が決まってしまうこともあるようです。
労働時間や休日、残業は?
忙しさは部署によって大きく異なるという意見が大半でした。
制作のような忙しい部署では、急な仕事が入ってしまうことや残業が多いことからプライベートはほとんどない言う人もいました。
反対に事務系の部署やビジネス部門は定時で上がるこもでき、プライベートのバランスは比較的取りやすいみたいです。
転職前後のギャップはある?
転職理由としては、大手企業で働いてみたい、テレビに関わる仕事をしてみたいという声が多く見られました。
激務であることに関しては、テレビに関わる仕事が好きな人にとってそこまでのギャップを感じていないようです。
やはり、あるとすると自分の働きたい部署で働けないことに関する不安はあるようですが、これはどこでも見られるギャップのように思います。
以上です。
冒頭でご紹介した通り、口コミサイトは主観的な情報が多々あるため、全てを鵜呑みにするのは避けましょう。
企業の内部事情を知りたい人は転職エージェントのようなプロに事情を聞いてみるのもおすすめです。
株式会社テレビ朝日ホールディングスが属するテレビ業界の動向、今後の課題は?
テレビ業界の市場規模
テレビメディア広告費 1兆9,478億円(地上波テレビ+衛星メディア関連+17年電通調べ
リーマンショックによる景気悪化や東日本大震災の影響を受け、テレビ局の広告収入は減少しました。
景気悪化に伴い、多くのスポンサー企業が同時に広告予算の削減に乗り出しました。
しかし、その後景気も回復しテレビ局の広告収入も順調に回復してきました。
電通が発表した「2017年日本の広告費」によると、2017年の総広告費は前年比1.6%増加(6兆3,907億円)となりました。ですが、その内、テレビメディア広告費(地上波テレビ+衛星メディア関連)は0.9%減少(1兆9,478億円)と減少傾向とみられます。
テレビ業界の動向・トピックス
テレビとネットの融合
インターネットが大きなメディアへと急成長し、それに伴いテレビも大きく変わらなければならなくなりました。
具体的には、各局が動画ポータルサイトの運営、ワンセグ放送の開始、テレビショッピングなどに力を入れ始めていることなどが挙げられます。
これらにはテレビ局だからこそ出せる強みがあります。
テレビでは高視聴率の番組や放送が終了したばかりの番組・ドラマをオンデマンドで配信することができるのです。
例えば、「テレ朝動画」や「TVer」「WOWOWオンライン」などがあります。
これらは全てネットと融合することで成り立っているのです。
チャンネルの多様化
衛星放送のBS局やCS局、市町村などの限られた地域で放送されるミニFM局など、地上波以外の様々な形態の放送局が存在するようになりました。
スポーツの放送では、特定のファン向けの試合をBSやCSで放送することで地上波と分け、戦略的に多様な電波を使い分けています。
テレビ業界の課題
若者のテレビ離れ
インターネットの普及でテレビ離れが進んでいるのが現状です。
「全国個人視聴率調査」(NHK放送文化研究所)によると、1週間あたりのテレビの視聴時間は、平成18年が3時間58分であったのに対し、平成28年は3時間41分。年々、わずかですが減少し続けています。
それによるテレビ業界へのダメージは大きいです。
また、テレビの内容や構成、世論とのズレがインターネットを通してでも頻繁に指摘されるようになりました。
今後テレビ業界では、視聴者が納得するような番組を制作しなければよりテレビ離れが進んでいってしまうと考えられています。
平成28年の媒体別広告費は、地上テレビは29.2%、インターネット広告は20.8%だが、テレビの増加率が+1.6%なのに対し、インターネットが+13.0%の増加を記録しています。
2022〜2025年ごろにはネット広告がテレビ広告を追い抜くのではないかという予想さえあります。
働き方改革
近年、とても忙しいことで有名なテレビ業界でも「働き方改革」に注目が集まっています。
年収が高いことは事実ですが、ディレクターなどの制作部門の仕事はかなり厳しいようです。
多忙な環境の中でより質の高いものを求められるようになるのと同時に、社員の健康をどう守っていくのかが今後の課題となっています。
テレビ業界大手の平均年収、売上高ランキング!株式会社テレビ朝日ホールディングスは何位?
平均年収ランキングTOP3
第1位 株式会社東京ホールディングス(TBS) 1,632万円
第2位 日本テレビホールディングス株式会社第 1,461万円
第3位 株式会社テレビ東京ホールディングス 1,392万円
惜しくも年収ランキングTOP3にはランクインできませんでした。
ですが、第3位のテレビ東京ホールディングスとは16万円少ないだけなのであまり大差ありません。
東京ホールディングス(TBS)の1,632万円という数字は圧倒的に高いことが分かります。
売上高ランキングTOP3
第1位 NHK(日本放送協会) 7,856億円
第2位 株式会社フジ・メディア・ホールディングス 6,465億円
第3位 日本テレビホールディングス株式会社 4,236億円
NHK(日本放送協会)が第1位となりました。
TOP3間でも大きな差があります。
テレビ朝日は好調に進んできているので今後の活躍次第では、第3位との約1,000億円の差も埋めることができるかもしれません。
株式会社テレビ朝日の仕事内容、過去の中途採用情報まとめ!
テレ朝の5つの仕事
IT・デジタル
デジタルの仕事は大きく分けると2つの仕事に分けられます。
「デジタルコンテンツの制作」「インフラ開発」の2つです。
番組ホームページなど自社サイトの制作班、ネット番組の制作班、他企業とアライアンス展開を行う班、動画配信を行う班、デジタル広告班、ニュース配信班などの様々な班がインターネット情報で展開するコンテンツの制作・運用・管理・セールスを行います。
アナウンサー
女性アナウンサー:34名、男性アナウンサー:30名
で構成されています。
バラエティ、スポーツ、ニュースなどのあらゆる情報を伝えるのが仕事です。
番組制作・ビジネス
バラエティ、ドラマ、報道、スポーツ、イベントの5つの領域で番組制作・ビジネスに関わっています。
技術
技術の仕事の中でも8つの工程があります。それが以下の8つです。
- 制作技術(中継)
- 回線(回線)
- システム(収録・編集)
- 制作技術(スタジオ)
- CG
- IT(デジタルコンテンツ)
- 放送・送出(マスター)
- 放送・送出(送信)
この8つの工程を通り、最終的に家庭のテレビへと映像が届けられます。
美術
美術の仕事も多岐に渡ります。
主に
- 番組ロゴデザイン
- スタジオセットデザイン
- VFX
- CGアニメーション
- バーチャルCG
- ノベルティグッズ
- 印刷系デザイン
- インベントアートディレクション
の8つの仕事があります。
中途の募集職種
テレビ朝日での中途採用は2018年12月26日の時点で採用は終了してしまっていました。
そのため過去にどのような募集をしていたのかをご紹介します。
転職を考えている方は、過去の募集を参考にするだけでなく見逃さないようにこまめにチェックしましょう。
- 報道・情報番組総合職(プロデューサー、ディレクター、記者)
- 管理部門総合職(株式、法務、経理)」
- 制作部門総合職(バラエティ、ドラマ、映画、スポーツ、報道)
- WEB/デジタル系総合職(ビジネスプロデューサー、コンテンツプロデューサー、プロジェクトリーダー)
- イベントプロデューサー
- 報道
- 放送技術
- ドラマ制作
- ビデオグラム化
具体的な仕事内容、募集条件は?
事業領域や部署によって同じ職種でも仕事内容や求められるスキルは大きく変わってきます。
ここでは、いくつかの職種の仕事内容や募集条件をご紹介します。
職種①:報道・情報番組制作総合職(プロデューサー、ディレクター、記者)
仕事内容
- 報道番組(スーパーJチャンネル、報道ステーション、報道ステーションSUNDAYなど)制作、演出
- 情報番組(グッド!モーニング、羽鳥慎一モーニングショー、ワイド!スクランブルなど)制作、演出
- 社会部、政治部、経済部などの記者職
- 「AbemaNews」等、インターネットTVの制作
- 番組内容の企画・提案・チェック
- 出演者の選定・交渉
- 制作の進捗・予算管理
募集資格
- テレビ局や制作会社等での番組制作経験者
- 取材経験
- 番組クオリティ管理、予算管理、スタッフ管理の経験
- 番組の企画立案~制作まで一通りの経験
- 多様な番組に対応できる演出力
- 職種②:ITスペシャリスト/【金融】金融系システム開発PJ技術リーダー・アーキテクト
職種②:ドラマ制作
仕事内容
- プロヂュース業務(企画立案・台本制作・キャスティング・予算管理等を行ないます。)
- 演出業務(ドラマの演出。演技指導や撮影の指示等を行ないます。)
募集条件
- 学歴・年齢不問
- 番組制作の実務経験をお持ちの方(プロデュース・演出等)
おわりに
株式会社テレビ朝日ホールディングスの企業情報などと合わせて、株式会社テレビ朝日の仕事内容などに関する情報も紹介しました。
日本でも主要なテレビ局の一つであるため、給与への不安があるひとはほとんどいません。
ですが転職の際には、その分仕事は忙しいことを覚悟した方がいいでしょう。
採用の締め切りに間に合わないことが無いように少しでも転職を考えている方は細かくチェックするとよいと思います。