TBSは大手民法キー局の1社。TBSに転職を考えている人も多いのではないでしょうか。
一方で、テレビ業界は、忙しい、残業が多い、といったイメージを浮かべる方も多いと思います。
今回は、TBSの事業内容、平均年収、仕事内容、残業時間といった企業情報から、TBSへ中途入社した方の口コミ情報もまとめました。TBSの転職に興味がある人に役立つ内容が盛りだくさんです。
また、TBSだけではなく、テレビ業界全体の動向も解説。テレビ局全体の動きをチェックしておけば、転職活動の武器になること間違いなし。
それでは、早速見ていきましょう!
TBS(東京放送ホールディングス)の会社概要
項目 | 詳細 |
本社所在地 | 東京都港区赤坂5丁目3番6号 |
代表者 | 佐々木 卓 |
設立 | 1951年 |
事業内容 | 放送事業、映像・文化事業、不動産事業 |
従業員数 | 5,552名 |
売上高 | 3,619億円 |
日本でも主要な放送局、キー局(日本テレビ・テレビ朝日・TBSテレビ・テレビ東京・フジテレビジョン)の一つ、TBSテレビをグループ会社として持っています。
近年では、「下町ロケット」「陸王」「半沢直樹」など日曜劇場のヒットが続き、視聴率も上昇してきました。
これらの放送事業だけでなく、不動産業も好調です。営業利益で見ると、不動産業が1番多く、次に映像・文化事業、最後に放送事業となっています。
実は、不動産業がTBSの経営を支えている部分は大きいのです。
東京放送ホールディングおよび子会社は85社、関連会社30社によって構成されています。
TBSの事業内容まとめ
TBSでは主な事業は以下の3つに分類できます。
そしてそれぞれの事業の中でも業務ごとに別れています。
①放送関連事業
- 番組制作・販売
- 放送関連技術・美術提供
- 情報提供・調査・研究等
- 衛星放送・データ放送
②映像・文化事業
- ビデオソフト等の企画・制作等
- イベント企画・制作・運営等
- 音楽著作権・音声ソフト制作販売等
- 通信販売・雑貨小売・美容等
- 映画・CG制作・販売等
- 通信衛星による基幹放送
③不動産事業
- 不動産賃貸・保守・サービス
TBSテレビの売上高、営業利益は?
TBSテレビの業績は、直近3年間で売上高、営業利益ともに右肩上がりの傾向を見せています。
経営体制は順調と言えそうです。
さらなる向上を目指して、2020年には現在3位の視聴率を2位以上にすることを目標としました。
TBSの平均年収や平均年齢、勤続年数を競合他社と比較!
ここではキー局と呼ばれる大手テレビ局を持つ、テレビ朝日ホールディングスやテレビ東京ホールディングスといった競合他社と比較します。
平均年収 | 平均年齢 | 平均勤続年数 | |
株式会社東京放送ホールディングス(TBS) | 1,632万円 | 51.5歳 | 25.0年 |
日本テレビホールディングス株式会社 | 1,461万円 | 48.6歳 | 19.6年 |
株式会社テレビ東京ホールディングス | 1,392万円 | 47.0歳 | 21.2年 |
株式会社テレビ朝日ホールディングス | 1,376万円 | 42.5歳 | 16.1年 |
株式会社フジ・メディア・ホールディングス | 1,117万円 | 45.0歳 | 12.8年 |
競合他社と比べて、平均年収は第1位に輝きました。
平均年齢を見ると、比較的高いことがわかります。平均年齢で50歳を超えるのは同業他社だけでなく、他業界と比べても高いです。
平均勤続年数もダントツで長いので長く続けている人も多く、生涯年収で見ても他社に劣らないと考えることもできるでしょう。
TBSの社長はどんな人?
2018年6月に武田信二氏が会長となり、佐々木卓氏が社長へと昇格しました。
佐々木 卓 (佐々木 たかし)
1959年7月5日生まれ 東京都出身 早稲田大学卒
昭和57年4月 当社入社
平成21年6月 株式会社TBSテレビ経理局長
平成22年11月 グループ経営企画局長
平成22年11月 株式会社TBSテレビ経営企画室長
平成24年4月 株式会社TBSテレビ編成局長
平成25年4月 株式会社TBSテレビ執行役員編成局長
平成26年2月 執行役員
平成26年2月 株式会社TBSテレビ執行役員
平成27年3月 株式会社TBSテレビ取締役
平成27年6月 取締役
平成28年4月 常務取締役
平成28年4月 株式会社TBSテレビ常務取締役
平成29年6月 専務取締役
平成29年6月 株式会社TBSテレビ専務取締役
平成30年6月 代表取締役社長(現任)
平成30年6月 株式会社TBSテレビ代表取締役社長(現任)(引用:株式会社東京放送ホールディングス 代表取締役の異動及び役員人事に関するお知らせ )
早稲田大学を卒業ごTBSへと入社。学生時代はラガーマン。
報道局に配属していたこともあり、「NEWS23」などを手がけました。
TBSの口コミ情報まとめ!福利厚生や残業の実態は?
口コミ情報サイトは、退職者の書き込みが中心のためどうしてもネガティブ情報が集まりやすい傾向があります。情報をそのまま鵜呑みにするのではなく参考程度に留めておきましょう。
給与・ボーナス、福利厚生は?
年功序列であったり、同業他社とはそこまで変わらない給与体制のようです。
年収ランキングでは第1位でしたが、労働時間に対して正当なだけもらっていないと感じている人もいました。
組織体制や社風は?
体育会の文化あり、そのためか若手の活気があるようです。
自由なテレビ局のイメージとは違って、年功序列も残っていて、物事を決定するのに時間がかかったり慎重な社風のようです。
労働時間や休日、残業は?
何かあればすぐに現場向かったり、生活が仕事の一部と化してしまう人もいるようで、プライベートとのバランスを取るのは難しいようです。
ですが、昔に比べるとだいぶプライベートを持つごとができるようになってきたという口コミも見受けられました。
転職前後のギャップはある?
大企業という安定感とブランドに惹かれ入社を決めて人も多いようです。
入社後のギャップのマイナス面はあまり見られず、逆に報道品質が高いという声もありました。
TBSテレビが属するテレビ業界の動向、今後の課題は?
テレビ業界の市場規模
テレビメディア広告費:1兆9,478億円(地上波テレビ+衛星メディア関連+17年電通調べ)
2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災の影響を受けて景気が悪化しました。
そのため、多くのスポンサー企業が広告予算の削減に乗り出し、同時にテレビ局の広告収入も下がってしまいました。
ですが、その後の景気回復に伴って広告収入も順調に回復を見せています。
電通が発表した「2017年日本の広告費」によると、2017年の総広告費は前年比1.6%増加(6兆3,907億円)となりました。
しかし、その内、テレビメディア広告費(地上波テレビ+衛星メディア関連)は0.9%減少(1兆9,478億円)と減少傾向とみられます。
テレビ業界の動向・トピックス
テレビ業界でもネット配信
テレビ局は今現在大きく変わろうとしています。というのも、インターネットが急成長を見せ、それによる影響を直接受けているためです。
具体的には、動画ポータルサイトの運営、ワンセグ放送、テレビショッピングなどを始めたことが上げられます。
「テレ朝動画」「TVer」「WOWOW」などを利用して、高視聴率の番組や放送が終了した番組・ドラマをオンデマンドで配信しています。
多チャンネルを戦略的に
衛星放送のBS局やCS局、市町村などの限られた地域で放送されるFM局など、地上波以外の様々な形態の放送局が作られました。
スポーツの試合の放送では、特定のファン向けの試合をBSやCSで放送することで地上波と分けることで、戦略的に多様な電波を使い分けています。
テレビ業界の課題
働き方の見直し
仕事で忙しいイメージのテレビ業界では近年「働き方改革」も焦点となっています。
より良いものを作らなければならないのは変わりません。ですが、その中で社員の健康をどう守っていくのかが課題となっています。
進むテレビ離れ
テレビ離れ、特に若者のテレビ離れが近年では進んでいます。
「全国個人視聴率調査」(NHK放送文化研究所)によると、1週間あたりのテレビの視聴時間は、平成18年が3時間58分であったのに対し、平成28年は3時間41分。年々、わずかですが減少し続けています。
インターネットが急成長し、わざわざテレビを見ずに携帯で動画見るようになったことなどが原因として考えられます。
2022年〜2025年ごろにはネット広告がテレビ広告を追い抜くのではないかという分析もあります。
テレビ業界大手の平均年収、売上高ランキング!TBSは何位?
平均年収ランキングTOP3
第1位 株式会社東京ホールディングス(TBS) 1,632万円
第2位 日本テレビホールディングス株式会社第 1,461万円
第3位 株式会社テレビ東京ホールディングス 1,392万円
年収ランキングでは、見事第1位に輝きました。
キー局をもつ大手会社の中で見ても、第2位と200万円ほどの差をつけるほど圧倒しています。
1,600万円という数字は、日本人の平均年収が約400万円なので、だいたい4倍にあたります。
売上高ランキングTOP3
第1位 NHK(日本放送協会) 7,856億円
第2位 株式会社フジ・メディア・ホールディングス 6,465億円
第3位 日本テレビホールディングス株式会社 4,236億円
売上高ランキングTOP3にはランクインできませんでした。
年収ランキング、売上高ランキング共にランクインしているのは日本テレビだけです。
TBSの仕事内容・中途採用情報まとめ!
TBSテレビにはどんな仕事がある?
テレビ局の仕事と聞くとアナウンサーが1番に思い浮かぶ人も多いと思いますが、実はもっと多くの人があらゆる仕事に携わっています。
ここではアナウンサー以外にもどんな仕事があるかをご紹介します。
技術
- スタジオ技術(テクニカル・マネージャー、テクニカル・マネージャー、ビデオ・エンジニア、カメラマン、音声、証明)
- 中継技術(テクニカルプロデューサー、テクニカルディレクター、スイッチャー、ビデオエンジニア、カメラマン、音声)
- 送出
- 回線
- メディア戦略
- 情報システム(システム管理、システム開発)
ビジュアルデザインセンター
- SETデザイン(イメージ決定、デザイン、イメージの共有、撮影の立会い)
- CGデザイン(グラフィカルなCG、ドラマでのCG、スポーツでのCG)
- ブランディング(コーポレート、リノベーション、イベント)
- ソーシャルメディア
中途の募集職種
TBSテレビの公式HPでは、以下の職種で募集を行なっていました。
なお、2018年12月26日の今現在では募集は2019年度の募集は終了しています。
- 情報システム部門
- 投資戦略部門
- 経営企画部門
- 営業(デジタル戦略)部門
- 報道部門
- 事業部門
具体的な仕事内容、募集条件は?
事業領域や部署によって同じ職種でも仕事内容や求められるスキルは大きく変わってきます。
ここでは、いくつかの職種の仕事内容や募集条件をご紹介します。
詳細が気になる方はTBSテレビの公式HPをご覧ください。
職種①:情報システム部門
仕事内容
- 放送局・メディアのシステム構築
- ビッグデータ解析や新規ビジネスへの挑戦を支えるシステム構築
募集条件
- IT、クラウド、AIなど先端技術を持つ方
- IT企業在籍経験のあるエンジニア
- クラウドやAI技術を使ったシステム、放送・メディア業界のシステムの構築・開発に関わった経験がある方
職種②:報道部門
仕事内容
- 取材・原稿執筆やレポート、インタビューなどに関わる取材記者
- 番組制作に関わるディレクター
募集条件
内外報道機関において、3年以上の取材経験がある方
中途採用のエントリーまでの流れ
TBSテレビの企業HPによると、経験者採用のエントリー方法は以下の通りです。
【STEP 1】My Page 2019にログイン
▼
【STEP 2】WEBテスト受験
▼
【STEP 3】エントリー手続き
*エントリシートの記入後は、顔写真のアップロードが必要です。
おわりに
東京放送ホールディングスの事業内容やTBSの採用情報、テレビ業界が抱える課題などをまとめてきました。
TBSテレビはキー局の中の一つでもあり、やはり年収は高いようです。
ですが転職の際には、年収のことだけではなくその会社の体制や雰囲気をつかむことがとても大切です。
テレビ局は特に他の業界よりも仕事が忙しかったり、あらゆる種類の仕事があります。
変化の激しいテレビ業界ですが転職を考えている人は、最新のニュースや採用情報も細かくチェックするようにしましょう。