「転職活動を始めようと思っているけど、何月に動くのがいいの?」
「転職時期ってどうやって決めればいいの?」
そんな疑問をお持ちの方に本記事をお送りさせて頂きます。
転職活動は、今後の社会人生活に大きな影響を与える一大イベントですよね。
納得いく転職活動にするためには、ご自身のこれまでの経歴や今後のライフプランを踏まえ計画的に進めていくことが重要です。
そこで、今回の記事では、転職におすすめの時期を複数の観点からお伝えさせて頂きます。
また、後半は、「転職活動ってどれ位の期間かかるもの?」「今在職中の転職活動では何を気を付ければいいの?」など、転職希望者の方の素朴なお悩みにもお答えしています。
大事な転職活動に失敗しないために、ぜひこの記事をご参考にして頂けますと幸いです。
転職しやすいおすすめの時期・タイミングはいつ?
転職を考えている方の中には、実際に転職活動をいつから進めたらいいのか迷っている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、中途採用が活発になる季節から、おすすめの転職時期を考えてみたいと思います。
たくさんの求人から応募先を選びたいなら1月、2月、10月
1年間の中で最も新規求人が増える時期はいつか、企業側の動向を見てみましょう。こちらは厚生労働省が発表している一般職業紹介データを参考にしています。
平成27年〜平成29年の過去3年間の新規求人数の推移を見てみると、企業の中途採用が最も活発になる月は、「1月」「2月」「10月」です。
日本では3月決算の企業が多く、4月、10月は年度や半期が始まるタイミングです。
そのため、年度終わりまでに採用計画通りの人員を取り切ろうという企業が1、2月に募集をかけるケースや、半期の事業計画の見直しや部署異動に伴い、人員確保が必要になった企業が10月から募集をかけるケースが多いのが要因だと考えられます。
新規求人数の増加は、求職者にとって企業選びの選択肢が広がるというメリットがあります。
また、直近の採用ニーズが高い会社が多いことが想定されるため、時期としては、採用にも繋がりやすいかもしれません。
最も採用が決まりやすい時期を選ぶなら10月、11月、12月
違った側面からも考えてみましょう。先ほど、企業選びの選択肢が広がるというお話をしましたが、もちろん求人数が増えても求職者数が増えればライバルも多いということになります。
そこで、ここでは求人数と求職者数の比較から確率的に最も採用が決まりやすい有利な時期はいつか見てみます。
これは、有効求人倍率という指標を調べれば分かります。
有効求人倍率とは、求人数を求職者数で割った数値のことです。この数値が大きいほど、いわゆる売り手市場と呼ばれる状況を意味し、転職者にとっては追い風の時期となります。
この有効求人倍率に関しても、厚生労働省が発表している「一般職業紹介状況」を参考にしましょう。
平成27年〜平成29年の過去3年間の月別有効求人倍率を見ると、「10月〜12月」のタイミングが有効求人倍率が高い時期となっています。つまり、このタイミングが理論上、最も採用されやすい求職者側に有利な時期ということになります。
もちろん、希望業界によって採用が活発になるタイミングは変わってきますので、業界毎の動向をチェックしておくことも大切です。
転職時期の選び方【在職中の方は注意】
上記のように、転職時期は全体の求人動向や業界ごとの採用スケジュールを踏まえて選ぶことも重要ですが、会社に在籍中の方は、今の職場や取引先に迷惑をかからないタイミングを選ぶのも大事です。
ここでは、在籍中の転職活動を考えている方に覚えておいて頂きたい情報を3つまとめます。
1.転職を決めたら、就業規則を確認しよう
労働基準法により、退職日の2週間前までに退職届けを提出すれば、社員の退職は認められることになっています。
しかし、会社の就業規則において、「労働者は1ヶ月前までに退職を申し出なければならない」と定められている場合もあるため、期間が分からない場合は事前に自社の就業規則を確認するようにしましょう。
いざ、退職を伝えに行った時に「うちは○ヶ月前の告知が必須になっているから辞められたら困る」となりかねませんので要注意です。
2.同業界への転職を考えてるなら、繁忙期の転職は避けよう
同業界へ転職を考えている方は、繁忙期に転職活動をするのは出来るだけ避けた方がいいです。
同じ業界の人からすると、「この忙しい時期に転職活動をしているなんて、ちょっと無責任な人なのではないか」と思われてしまうかもしれません。
また、仕事を続けながら転職活動をする場合、自分自身が目の前の業務に追われてしまい、希望企業に選考に時間を避けないといった事態にもなりかねないため、そういった意味でも繁忙期の転職活動は控えるのが無難です。
3.ビジネスはどこで繋がるか分からない、今の仕事も集中しよう
転職するにあたって、現職メンバーや取引先とは良好な関係を築いておきましょう。
転職時点では関係なくても、「転職先で取引することになった相手が前職の先輩だった」「転職先の上司が、前の取引先担当と同級生だった」など、後々になって、あなたの過去の評価が影響してくる可能性があります。
特に最近は、ビジネス上の繋がりはFacebookをはじめとしたSNSで簡単にバレてしまいます。後から「あの時、ちゃんとしておけば良かった・・・!」と後悔しないように、現職のプロジェクトや引き継ぎはしっかり終わらせておきましょう。
転職の活動期間は?開始時期は逆算で考えよう
それでは、いざ転職活動をするとなるとどれ位の時間が必要となるでしょうか。
一般的に転職活動にかかる期間は、およそ「3ヶ月」と言われています。
以下に、転職活動を開始してから次の職場に入社するまでの6ステップと各工程でかかる期間をまとめました。
事前準備 | 情報収集 | エントリー | 面接 | 内定 | 退職手続き |
約2週間 | 約2週間 | 約1ヶ月〜2ヶ月 | 約1ヶ月 |
以下、ステップ毎の詳しい説明をしていきます。
1.事前準備
転職理由や今後のキャリアプランを明確にしましょう。
転職のきっかけは人それぞれだと思いますが、納得できる転職活動をするためにもしっかりと転職の目的を明確にしておきましょう。
2.希望業界や企業に関する情報収集
転職目的が明確になったら、希望業界や企業に関する情報収集をしましょう。
求人サイトで自ら企業を探したり、転職エージェントと呼ばれる人材紹介会社を使った情報収集を行なったりします。
3.求人企業にエントリー
職務経歴書など必要書類を作成し、行きたい企業にエントリーしましょう。
志望動機や自己PRを記載する応募書類の作成は、意外と時間がかかるため、余裕を持って準備をしておきましょう。
4.面接などの選考
求職者が在職中の場合、面接は限られた時間の中で調整しなければいけないため、日程調整に思わぬ時間がかかることもあるようです。
5.内定・退職手続き
内定を貰ってから前職の会社とトラブルが起きないように注意しましょう。
退職交渉がスムーズにいかない、予想以上に時間がかかったというケースも。前職に迷惑をかけないように転職タイミングを選ぶのも大事です。
【関連記事】転職における退職交渉スケジュールとトラブル対処法
6.入社
もちろん、皆さんの置かれたご状況や希望条件によって活動期間は変わってきます。
1点注意したいのが、在職中に転職活動を行う場合、書類作成や面接日程の調整時間が中々とれず、転職活動がのびのびになってしまうケースがあるということ。
仕事を続けながら転職活動をしようと考えている方は、余裕をもった転職活動を事前に心がけましょう。
自分に合った転職時期を見極めよう!
上記はあくまで参考情報にすぎません。
置かれている状況や希望条件、年代、プライベートの事情によって、自分にあったおすすめの転職タイミングは人それぞれ。
納得できる時期選びを心がけてください。
何からやればいいのか分からないという方は、自分の経験やスキルを振り返り、今後のキャリアプランを明確にするところから始めましょう。
転職目的が明確になれば、その後の転職活動の方向性やスケジュールも自然にハッキリしてくると思いますよ。
【関連記事】転職活動スケジュールの立て方と準備事項