ブラック企業のリアルな体験談。壮絶な経験者エピソードを紹介

悩む男性

今回は、日本リーガルネットワークが実施したブラック企業エピソードの一般公募に集められたリアルなブラック企業の体験談をご紹介します。

残業時間が月に3ケタ、週末出勤、上司による罵声、同僚の過労死、、など壮絶な職場のエピソードが寄せられました。

最近では、政府による「働き方改革」が推進されていることもあり、大手企業を中心に残業時間の削減など、働き方を見直す会社も増えています。

しかし、実際にブラック企業で働いている人は、感覚が麻痺してしまい、「自分がブラック企業にいる」という事実すら認識できない状態に陥ってしまうこともあります。

ブラック企業の実態を知ることで、「今置かれている環境は、はたから見たらブラックなのではないか」「転職で選考を受けている会社は、もしかしたらブラック企業じゃないか」等、見直すきっかけになると思います。

今回は、ブラック企業の体験談と就職・転職時に役立つブラック企業の見極め方を解説していきます。

ブラック企業エピソードとは

PC前で悩む

昨今、残業代の未払いや過酷な労働環境などのブラック企業についての報道が多くされています。

しかし、実際にブラック企業を体験していない人は中々リアリティを持って感じることが難しいのではないでしょうか。

そこで、残業の証拠を残せるスマホアプリ「残業証拠レコーダー」を提供している日本リーガルネットワークは、ブラック企業エピソードを一般公募し、2019年1月17日に「ブラック企業エピソード」の大賞を発表しました。

日本リーガルネットワークではブラック企業から転職に成功した人のエピソードを募集し、現在ブラックな労働環境で苦しんでいる方が退職することの背中を押すことを目指しています。

大賞からランキング形式で複数のエピソードが公開されており、多くの人には信じられないような劣悪・過酷な職場環境を垣間見ることができます。

本記事では、ランキング上位3名のブラック企業体験談をご紹介します。

ブラック企業の体験談【第3位】

転職の悩みを抱える女性

本エピソードでは、新卒でブラック企業に入った男性が、自分の勤めている会社がブラックなのか判断することの難しさについて述べています。

特に新卒として初めて会社で働く場合には、他の会社を知らないために、ブラック企業だと疑うことも難しいようです。

以前の職場はいわゆるサービス残業が日付をまたぐ時間まで課せられ、週末には朝方まで働かされることもしばしばありました。先輩社員はそのことに愚痴も言わずに従い、社会に出て働くというのはこういうことだと、新卒で働きはじめた私に暗に伝えているように思いました。冠婚葬祭でも休みを取ることはできず、週に一度の休日もその月の業績次第では返上しなければなりませんでした。

その後、自分の会社がブラックだと知った男性は、学校法人の団体職員への転職を成功されました。

そして、そこでの職場環境と以前のブラック企業の環境との違いに愕然としたそうです。

その職場でまず驚いたことは、上司による時間外業務の管理が徹底され、週に一度は「No残業Day」という全職員が定時で上がる取り組みが行われていたことでした。福利厚生が充実しているため職場の雰囲気は温厚で、以前の会社のようなギスギスした上下関係もなく、無理難題を押し付ける上司もいません。そして、一番信じられなかったことは、皆がその権利を当たり前のものとして享受し、私の過去の話を聞くと彼らのほうが驚いたことです。

ホワイト企業にいらっしゃる方からしたら普通のことに思えるようなことでかもしれません。

しかし、ブラック企業しか経験したことのない新卒で入社した人からすれば、あまりに恵まれすぎた環境に映るのでしょう。

男性は恵まれた環境に転職したことで、「ブラック企業に勤めている時に、自分の会社がブラックなのか判断することの難しさ」について気づきました。

自分の体験談から学んだ話ではあるのですが、新卒で働きはじめた会社がブラック企業なのかそうではないのかを自分一人で判断することは難しいと思います。一つの職場しか経験したことがないため、それが不当な扱いを受けているのか、あるいはただ自分の努力や忍耐が足りないだけなのか判断することができないからです。

ブラック企業の体験談【第2位】

ストレス

第2位に選出されたのは、IT・情報通信業で働いていた20第女性の体験談です。

身内の不幸を会社に告げた際の、ホワイト企業とブラック企業の対応の差が非常によくわかります。

「おじいさん危篤なんでしょ?何悩んでるの、早く帰ってあげなさい。こういう時は事後報告で良いんだよ」
ホワイト企業に転職して私が一番驚いたことは、祖父の危篤に際して上司が強く帰省を促してくれたこと。亡くなってもいないのにだ。

転職後のホワイト企業では、身内の不幸があった際、会社を休んで帰省することを促してもらえましたが、ブラック企業ではそんなことはありえなかったようです。

「え?おばあさん亡くなったの?そう…今日の仕事どうするの?引き継ぎとか」
これは前職の上司の言葉。
共働きの親に代わって私を育ててくれた祖母のことは上司に話したこともある。上司曰く、私はおばあちゃんっ子らしい。にも関わらず、とりあえず出社しろという。出社・引き継ぎの後、新幹線の中では携帯が鳴り続けた。他の誰に聞いても済む確認事項だった。その契約の額面も20万そこら。虚しくなった。

前職の会社の中には、ブラックな部署とホワイトな部署が混在していたようで、この女性はブラックな部署の所属になってしまいました。

サービス残業を上司から強制され、女性社員とその上司だけの接待旅行も開催されるなど、ブラックな部署の上司のパワハラが横行してしまっていたようです。

 

朝は定時の1時間半前に出社。残業は美徳、ただし23:59には建物を出ろ、ログが残るから。残業時間の申請は毎月45時間内に収めろ、年に2回は超えても良いが超えるならひたすら残業をしろ。
残業時間の調整は簡単。夜の23時半まで残業したなら、途中2、3時間休憩したことにすれば良い。朝の時間は残業にカウントされないから、ヤバそうな月は朝早く来い、もっと早く来い。

上司は怒鳴るし喚くし凄むしイジメはするし、一方で親睦を深める為だとか言い女性社員だけを引き連れて課員旅行の名を借りた謎の自分接待ツアーを催行したりする。女性社員は無料のホステス。有給?新入社員が何に使うの?

弁護士によれば、おばあさんが亡くなった際のブラック企業の対応は、一概に違法行為だとは断定できないようだが、場合によっては人権格の侵害になるかもしれないとのことです。

違法行為とは言えないものの、人として適切な対応とは言えません。

ホワイト企業に転職されたのちに、おじいさんが危篤になってしまった際にホワイト企業が帰省を強く促してくれたことに、女性は驚かれています。

やはり本件でも、ブラック企業に勤めていると、自分の職場環境がブラックなのかの判断がわからなくなってしまうことがわかります。

ブラック企業の体験談【大賞】

ヘルプ

大賞を受賞したのは、小売業で働く30代の女性のエピソードです。

毎月100時間を超える残業が常態化しており、タイムカードも残業時間が長くなりすぎないように虚偽申告するよう上司から伝えられたそうです。

本来5人で回す仕事を1人で行っていたので、朝の7時から出勤し、店に泊まり込んでいました。閉店後に床にダンボールをひき、ダンボールと作業着をかけて眠り、朝方荷物が運ばれてくる3時から起床し仕事をしていました。

さらに以下のように述べています。

慢性的な人手不足に加え、社長以外は管理職含め全員が休みなしで働いている状態だったため、中小企業の会社だから仕方ないと思っていました。休みや残業手当がつくのは大企業だけだと本気で思いこんでいたのです。
仕事中パソコン前で亡くなった上司、仲の良かった同僚も2人過労で亡くなっています。今ならおかしいと思えるのに、当時は麻痺していたのか訴える気持ちも起きませんでした。

結果的にはホワイトな優良企業に転職することに成功できたようですが、転職後も前職の悪影響が出てしまったようです。

別の小売業の会社に転職しましたが、現職では、定時が15分でも過ぎればきちんと加算されます。残業も月20時間まで減り、転職当初はこんなに休んでは責められるんじゃないかと(普通に出勤しています)眠れない日々が続くほどで、責められたらどうしようと強迫観念に襲われて、休みの日も自宅で事務仕事をしていました。

ブラック企業にいながらも、自分の職場環境について考えす余裕がなく、さらにホワイトな優良企業に転職した後でさえ、仕事に対する強迫観念に襲われることは、ブラック企業の恐ろしさを感じさせます。

 

ブラック企業の見極め方!5つのポイント

気づきとヒント

エピソードからもわかるように、ブラック企業に勤めていると、会社がブラックなのか否かの判断が非常に難しいことがわかります。

それでは、どのような基準でブラック企業を判断すれば良いのでしょうか。

一概にこれが当てはまれば「ブラック企業」というような基準は難しいですが、ある程度の参考になる基準を下記にあげましたので、参考にしてみてください。

より詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

①:応募条件が低すぎないか

「未経験歓迎」「学歴不問」「業界経験不問」など、応募ハードルが低すぎる求人を出している会社には注意が必要です。

求職者の立場からすれば、転職ハードルが低く魅力的な求人に見えるかもしれません。

しかし、実際には「離職率が非常に高いためとりあえず誰でもいい」「単純作業しかないため、誰でもいい」などの背景があることが大半です。

なぜ応募ハードルが低いのかを確認した上で入社を決めるようにしましょう。

②:同族経営か

同族経営とは、特定の親族が会社を支配・経営することを指します。

同族経営は、親族間で大半の株式を保有しているため長期的な視点で経営できるなどメリットもあります。

しかし一方で、その会社で働く従業員としては耐え難い状況も多くあるようです。

同族経営をしている一族の関係者でないと出世できないケースや、無能な息子が後継者となり、一気に業績が傾くケースはありがちです。

同族経営だからと言って一概にブラック企業だというわけではありませんが、こういったデメリットの可能性があることを注意しておきましょう。

③:業績が右肩下がりでないか

会社の業績悪化は「企業のブラック企業化」の大きな要因です。

業績の良い会社の中には、あまりブラック企業は存在しません。

ブラック企業は基本的に業績が芳しくなく、結果的に「安い給料」「未払い残業代」「無理なノルマ」などのブラック企業の典型的な要素が出てきてしまうのです。

④:給与が高すぎる、もしくは振れ幅の大きすぎる給与体系をしていないか

どの業界や職種も給与相場というものがあり、これを大幅に上回った給与額を提示している求人には必ず裏があるといって良いでしょう。

よくあるパターンとしては、高めの給与額には残業代やインセンティブ(歩合)が含まれており、基本給の但し書きが非常に小さな文字で書かれていることがあります。

入社後に、ノルマが達成できなかった場合に想定よりもかなり低い給与額しかもらえないということもあります。

その業界・職種の給与相場を確認してから入社を決めるようにしましょう。

⑤:抽象的すぎるキャッチコピーを掲げていないか

求人広告や会社ホームページには、会社のビジョンやキャッチコピーが載っています。

基本的にそこに書かれている内容をマイナスに捉える必要はありませんが、過度に強調している場合には注意が必要です。

こういったキャッチコピーや精神論で社員を洗脳し、安い月給でキツイ仕事をさせている可能性もあります。

⑥:会社ホームページが怪しくないか

会社のホームページをみて、情報が十分に記載されているか確認しましょう。

社員の情報が一切ない、業績を見ることができないなど、その会社の情報を得ることができない場合には疑った方が良いでしょう。

会社の現職者や退職者がコメントを投稿しているサイトがありますので、そういったサイトで会社の内情を確かめましょう。

勤めている会社がブラック企業じゃないかと感じたら…

アラート

ブラック企業からホワイト企業に転職した方々のエピソードからもわかるように、ブラック企業で働いているときには、自分の会社がブラック企業だとは中々気づけないものです。

もし、ブラック企業かもしれないと感じたら、転職エージェントに相談してみましょう。

転職エージェントは、会社や求職者についてよく知っているため、ブラック企業なのかを判断してくれますし、もしブラック企業だった場合にも転職先を紹介してくれます。

また、この場合には大手の転職エージェントを利用した方が良いでしょう。

特に大手の場合には、取り扱い求人をある程度精査している場合が多いため、優良企業が多くなっています。

ぜひ、本記事を参考にブラック企業から脱し、ホワイト企業への転職を成功させてください。

ホワイト企業への転職を目指す方は以下の記事も参考にしてみてください。