産休・育休後に「時短勤務」で働くことについて悩むママはいませんか。時短勤務の制度を活用すると、1日の労働時間を6時間にして職場復帰できます。
職場に復帰するにあたり、「子どもの成長を近くで見る時間が欲しい」「保育園で延長保育を使うママが少ない」「フルタイム勤務にしたのに、やっぱり時短でとは言えない」「この先、仕事と育児を両立するうえで問題に直面するかも」といった理由で、いきなりフルタイム勤務にせず、時短勤務の制度を活用しようとするワーママは多いです。
また「今のキャリアを捨てたくない」「仕事と育児を両立させたい」という思いから、退職するか復職するかを悩んで、時短勤務を活用するワーママもいるでしょう。
「他のワーママの経験が自分にも当てはまるのか」「給料はどれくらい減るのか」といった疑問にこたえるべく、時短勤務のメリットとデメリットを11個まとめました。
また最後には、時短勤務終了後の働き方についても簡単にまとめてあります。
この記事でわかること
- 時短勤務のメリットとデメリットが計11個わかる!
- 時短勤務終了後の働き方がわかる!
時短勤務のメリット
まずは、時短勤務のメリットを6点ご紹介します。メリット①、②は退職と比べた時短勤務のメリットを、メリット③~⑥はフルタイム勤務と比べた時短勤務のメリットをご紹介します。
メリット①育児とキャリアを両立できる
育児をきかっけに退職という道を選んでしまうと、職歴に空白期間が生まれてしまいます。職歴の空白期間が長いと、次の就職活動で不利になりがちです。
育児が落ち着いた後の職場復帰を目指している場合、育休明けに時短勤務で復帰した方がこれまでのキャリアと仕事感覚を失いません。
メリット②時短でも収入源になる
育児をしていると、オムツや服など何かとお金が必要です。また子どもの将来を見据えて、教育資金の貯金も始めなければなりません。
今まで共働きをしていた家庭でママが完全に仕事を退職すると、パパの稼ぎだけで月々の生活費と育児の費用を払うことになり、経済状況が厳しくなります。
時短勤務で働くことで、家計をサポートするには大切な収入源を確保できるでしょう。
メリット③子どもと過ごす時間が増える
時短勤務では、フルタイム勤務に比べて1時間~1時間半早く仕事が終わり、子どもと一緒にいる時間を作ることができます。
家事をしながらも夕食を子どもと一緒にとり、子どもの成長を間近で見守る時間があるでしょう。
メリット④ママ自身の精神的余裕が生まれる
仕事復帰したワーママを最も悩ませる時間は「帰宅後から子どもを寝かしつけるまで」だと言われています。
仕事で疲れた後に、グズグズしている子供のご飯を作って食べさせ、その後子どもと一緒にお風呂に入る流れは、もはや第二の仕事です。
時短勤務を活用して1時間でも早く家に帰ることで、子供を早く寝かしつけられ、自分の時間を確保することができます。
「帰宅後から子どもを寝かしつけるまで」は時間に追われるため、ママ自身が少しでも自分の時間を持てると、精神的なゆとりにつながります。
メリット⑤仕事終わりの時間が確保できる
保育園に通い始めると、子どもは驚くほど風邪をひきます。時短勤務をしていれば、風邪をもらってきた子供を、仕事終わりに病院に連れていくことができます。
また、子どもの病気によって頻繁に会社を休まなければなりません。子どもの風邪で急遽早退することになっても、フルタイム勤務に比べて時短勤務のほうが帰りやすい雰囲気になります。
さらに、育児と仕事の両立で時間がないワーママにとって、保育園帰りにスーパーに行けることは大きなメリットです。
時短勤務を選択していれば、スーパーに寄っても子どもの寝かしつけが遅くなりません。子どもと一緒に買い物をする経験も楽しいものです。
時短勤務のデメリット
時短勤務にはメリットも多いですが、デメリットも存在します。以下ではデメリットを5つご紹介します。
デメリット①給与がダウンする
就業規則で定められた勤務時間よりも、働く時間が短いため給料も賞与もダウンします。
時短勤務の時の給与計算方法
時短勤務時の給料は、多くの会社で以下の2ステップで計算できます。
- これまでの基本給を時給換算する。
- (①で計算した時給)×(勤務時間)
※給料が減った場合、本来なら将来受け取れる年金も下がりますが、時短勤務制度中には「養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置」の手続きをすることで、産前と同じ水準の年金額を確保できます。
デメリット②仕事量があまり変化しない可能性も
時短勤務によって「会社にいる時間」は減りますが「仕事量」はほとんど変わらない場合もあります。
「できる分の仕事量で良い」というスタンスをとってくれる上司もいるとは思いますが、周りよりも早く帰っている手前、頼まれた仕事を「出来ません」とは言いづらいようです。
時短勤務で16時に退社予定にもかかわらず、結局残業して定時退社という会社もあります。
デメリット③キャリアアップで不利になる可能性がある
時短勤務にした場合、同僚に比べて働いている時間が少なく、結果的に大きな業績を上げにくくなります。
そのため、今までキャリアを積み重ねてきたワーママにとって、時短勤務の選択は慎重にならざるを得ません。
しかし、一時的に出世ができなかったとしても、長い目で見ればキャリアに影響を与えていないワーママも多くいます。
ご自身の会社で、時短勤務を活用した先輩ママのキャリアを調べてみると良いでしょう。
デメリット④ワンオペ育児になる家庭も
時短勤務をすると、家族に「仕事が早く終わるから時間がある」と考えられ、ワンオペ育児になりがちです。
育休明けで、体調が完全に回復したわけではないにもかかわらず、子育ても家事も全て一人で行わなければならないのは辛いでしょう。
時短勤務はプライベートの時間を確保できると言われていますが、専業主婦ではありません。せっかくの時短勤務を有効活用するためにも、家族の理解が必要です。
時短勤務を開始する前に「共働き家庭」であることを前提に、夫と役割分担を決めておくと良いでしょう。
デメリット⑤職場の人間関係で苦労する場合がある
これは、お勤めの会社次第ですがワーママは職場の人間関係で苦労する場合があることは知っておいてください。
今まで時短勤務の制度利用者がいなかった会社だと「時短社員は迷惑」という雰囲気がある職場もあります。
時短勤務への理解がない会社に在籍中の場合、肩身の狭い思いをするかもしれません。
時短勤務終了後の働き方は?
ここまで、時短勤務のメリットとデメリットをまとめてきました。
最後に、産休から復帰して時短勤務のを活用した後に気になる「時短勤務終了後の働き方」をまとめました。
法律では、時短勤務は「3歳に満たない子供を育てていること」を条件に、1日6時間の短時間勤務をすることが認められているため、子どもが3歳になって時短勤務が終わったときにワークスタイルを変えるワーママが多いです。
時短勤務終了後は、以下の3つの手段が有効です。今のうちに少し知っておいてください。
①夫に頼る
時短勤務ができなくなるタイミングで、夫との話し合いは必須です。
これまでワーママが行ってきた家事や育児の一部を夫が代わりにできないかを相談してみてください。
②ファミリーサポートを活用する
ファミリーサポートとは、育児や介護のサポートを受けたい人と行いたい人が会員となって助け合う組織です。
フルタイム勤務に戻る前に、周りに頼れる人がいるか、いなければファミリーサポートのような支援サービスを活用してみてください。
③退職してフリーランスになる
もし、今の職種がフリーランスとしても収入を得られる職種であれば、時短勤務終了後に退職するというのも選択肢です。
共働き家庭であれば、一人がサラリーマンとして働き、もう片方がフリーランスとして自由に働くという生き方も悪くはありません。
産休・育休終了後に時短勤務を利用するかどうかは非常に悩むポイントだろうと思います。
時短勤務のメリットどデメリットを把握して、ご自身に合った子育て・働き方を探してみてください。