「転職したばかりだけど、会社を辞めたい。これって悪いこと?」
「早期離職は転職でマイナスイメージだから、辛いけどもう少し頑張らなきゃいけないのかな。。」
今回は、こうしたお悩みをお持ちの社会人の方へ向けて記事を執筆します。
中途入社は、周りに同期もいなく孤独なものです。そうした中、居心地の悪さを感じたり、入社前に思っていた働き方と違うと退職を考え始める方は少なくありません。
しかし、本当に次の転職先でもうまくいくのだろうか。同じ失敗をしたらどうしようという不安もあると思います。
今回は、入社直後の退職に対する面接官が抱くイメージや、今あなたが振り返るべきこと、そして、早期離職後の転職活動を成功させるポイントを解説します。
中途入社後すぐに会社を辞めた人の理由
転職後すぐに会社を辞めた人の具体的な退職理由をみてみましょう。
現在、会社を辞めたいと思っている方は自分の気持ちと照らし合わせながら、読んでみてください。
①上司や同僚との人間関係が悪い
退職理由の1つが上司や同僚など一緒に働くメンバーとの人間関係がうまくいかないというものです。
新卒入社時は、同期の仲間もいて、何かあってもお互いに励まし合いながら頑張れたかもしれません。しかし、中途入社は基本的に自分一人しかいません。
また、企業側も即戦力としての活躍を期待しているため、新卒の時のように手取り足取り教えてくれる人もいないでしょう。
そもそも人としての相性が合わないということもあると思いますが、このような中途独自の環境から、人間関係がうまくいかず辞めてしまう人が多いのも事実です。
面接時には見極めが難しい部分でもあり、あなただけではなく多くの転職者の悩みのタネでもあります。
②社風・組織の雰囲気が合わない
新卒で入った会社と社風が大きく違うと、初めての環境になれるのが大変です。
いざ入社してみたら体育会系の会社だった。残業した人が偉いという雰囲気がある、愛社精神が強すぎてついていけない、などを退職理由にあげる人は少なくありません。
中途の場合は、新卒と違い、前職の雰囲気に慣れていることもあり、初めての環境に馴染むのに時間がかかるでしょう。
徐々に会社の空気感に馴染めればいいのですが、いつまでもいても居心地が悪いとやる気も削がれてしまいますよね。
③入社前に聞いていた条件(労働時間・給与など)が違う
実際に入社してみたら、面接時に聞いていた条件と全然違ったという転職者の方も多くいらっしゃいます。
例えば、面接では「残業はほとんど無い」と言われていたのに実際はほぼ毎日残業漬けだったり、当初提示されていた給料より大幅に安い金額だったなどです。
悲しいことながら、面接時には良い会社という見せ方をして、実際はブラック企業だったとうケースはまだまだ後を絶ちません。
やはり早期離職は面接でマイナスイメージ?
「石の上にも3年」と言われるし、次の転職活動でマイナス評価になるんじゃないか、という思いから退職を踏みとどまってる人も多いのではないでしょうか。
結論をお伝えすると、やはり採用において、早期退職があったことはマイナスに働く可能性があります。しかし、採用担当者が重視しているのは、早期離職の事実よりもそれに対してどう向き合っているか、という点です。
採用担当者も社風が合わない、人間関係が悪いといった理由で退職することがあるのは重々承知です。
ですが、人間関係がうまくいかなかったから「すぐ辞めたのか」「自分なりの改善努力をしたのか」で面接評価は大きく変わります。例えば、
A「上司が自分の意見をまともに取り合ってくれなかったので辞めました」
B「上司が自分の意見をまともに取り合ってくれなかったので、まずは人間関係を構築しようとランチに誘うようにした。しかし、上司の態度は変わらなかった」
という人では、受ける印象が違うのではないでしょうか。
採用担当者は、嫌なことがあったから辞める人ではなく、辞めない努力をできる人かどうかを重視しています。
転職したばかりだけど仕事を辞めたい、と思った時に振り返るべきこと
そもそも新しい環境になれるのにはある程度の時間が必要なものです。
現在、転職先をすぐにでも辞めたいと思っている方は、一度冷静になって以下のことを振り返ってみてください。
辞めたいと感じた理由を明確にする
まずは、漠然とした感情を具体化しましょう。
今すぐにでも辞めたいという気持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、感情に左右された退職・転職活動は総じて失敗します。
「具体的に何がストレスになっているのか」「どこまで妥協できて何が許せないか」という点を見つめ直してみてください。
環境を変えるのではなく、自分が変われないか考える
ストレスの原因を洗い出したら、自分の努力で改善できそうな事柄はないか考えてみましょう。
職場を変えるという選択肢もありますが、そのためには改めて会社選びをはじめ、書類選考をして面接を通過する必要があります。
であれば、自分が変わることで改善できることを実践してみる方が簡単です。
上司の人柄や会社の社風など外部環境を変えることはできませんが、付き合い方を変えてみる、飲み会へ参加しない代わりに社内企画を率先してやる、など自分ができる範囲で行動を変えてみるのもおすすめです。
知り合いや転職エージェントに相談してみる
どうしても切羽詰まった時には、会社以外の友人や知り合い、もしくは転職エージェントなどの第三者に悩みを打ち明けてみましょう。
転職直後は、総じて孤独になりがちです。会社でも気を張って、それを一人で抱え込んでは悪い方向にしかことは動きません。
実際、誰かに思いをぶつけることで気持ちが切り替えられたり、思わぬ解決策が見つかることもあります。
仲の良い友達だとどうしても近い立場からのアドバイスになってしまいますので、転職エージェントのような第三者の客観的なアドバイスももらうのが効果的な方法です。
それでも精神的に辛いなら辞めてもいい
この記事を読んでいる方の中には、すでに精神的に辛いという人も多いと思います。
もちろん、自己努力をすることは大切ですが、健康にまで影響が及んでしまっては元も子もありません。
本当に辛い時は、まず休むことが大切です。転職後に職場に馴染めず会社を辞める人は多くいます。自分を情けないと思わず、辞める決断をしましょう。
早期退職後の転職活動で失敗しないためのポイント
最後に、早期離職をした人が次の転職で失敗しないためのポイントをご説明します。
ポイント①転職活動に失敗した原因を分析する
計画のない転職活動は、同じミスを繰り返す原因になってしまいます。
まずは、今回の転職活動で何故理想の企業を選ぶことができなかったのか、転職活動中の反省点を見つけましょう。
例えば、以下のような原因と解決策が考えられます。
- 上司とそりが合わなかった
→次の転職では内定承諾前に実際に上司となる人と会う機会をもらう
- 社風が思っていたのと違った
→年代構成や職種の比率、男女比などの数字の事実を聞くようにする、会社のイベントに参加させてもらえないか打診する
- 入社前に聞いていた条件と違う
→労働条件や給与、ボーナスなどは必ず書面でもらうようにする。
- 仕事に興味が持てなかった
→同じ業界で働く人から話を聞く、必要な知識を学んでみる
ポイント②仕事選び・会社選びの優先順位を見直す
前回の転職活動と重視するべきポイントが変わったのであれば、企業選びの優先順位を変えてもOKです。
当初は、給与さえよければいいと思っていたけど、社内の雰囲気に馴染めなければ苦痛になることがわかったのであれば、次の転職先は給与条件を緩和して社内メンバーの雰囲気を重視してみても良いでしょう。
こうした転職の軸を決める際は、円グラフをつくって、どの項目をどれだけの重視しているのか割合を決めておくのがおすすめです。
ポイント③早期退職をネガティブに捉えない
中途入社ですぐに退職することはいけないことだと考え、自分を追い詰めてしまう方が多くいらっしゃいます。
しかし、早期離職は悪いことではありません。それを引きずっていても面接で良い結果には繋がらないですし、何より自分自身が辛い状態が続いてしまいます。
合わなかったことをネガティブに捉えるのではなく、前向きに捉え、次の職場で活躍しようと意気込んでいる人の方が企業としても採用したくなりますよね。
辞めるとしても次の企業選びに活かすことが大切
「転職したばかりだけど辞めていいのかな」と悩むのは、精神的にもストレスがかかている状態だと思います。
選択肢は、この企業でもう少し頑張ってみるか、別の職場を探すかの大きく2つです。
繰り返しとなってしまいますが、仮に会社を辞めるにしても次は同じ失敗をしないように振り返りをすることが大切です。
自分一人ではうまく解決できない場合は、転職エージェントなどプロのキャリアカウンセラーに話をしてみても良いでしょう。
皆さんが前向きに働けるようになることを心より応援しています。